戸建てで楽しむ趣味ライフ
Photo:小島喜和
●「天地返し」で仕上がりを均一に。
味噌は空気に当たっている上のほうから発酵していきます。そのため、全体がムラなく発酵するように、「熟成が進む上半分」と「熟成の遅い下半分」をボールなどに取り分け、上下を入れ替えて詰め戻します。タイミングの目安は、1月〜3月頃の寒い時期に仕込んだら梅雨あけ頃に、7月頃の暖かい時期に仕込んだら秋頃に行いましょう。もし、うっかりやり忘れてしまっても大丈夫。多少、上と下で発酵具合が違いますが、味噌はできあがりますのでそれはそれで楽しみましょう。
●「カビ」と上手に付き合う。
いくら気をつけて仕込んでも、カビは生えるものです。表面に生えた白いカビのようなものは食べても害はありませんが、縁に生えた緑色や黒色などのカビはしっかりと取り除くようにしましょう。初めてつくるときは、自分の家の環境や気候の変化をみながら、いつ頃に、どういう状態で生えるものなのか観察してみることを忘れずに。
タイミングがわかってくると、カビが生える前に味噌溜まりを取ることができます。味噌溜まりは、いわば醤油。自家製醤油として楽しんでみてください。
定番の味噌汁はもちろん、チャーハン、ハンバーグ、唐揚げ、餃子、グラタンなど、子どもが好きな料理との相性は抜群。普段なにげなく使っているドレッシングやトーストなども手前味噌でアレンジすれば、きっと新しいおいしさを発見できます!
Photo:寺岡みゆき
小島喜和さん KOJIMA KIWA
高知県出身。アメリカ、フランスの製菓学校で製菓、製パンを学び、ディプロマを取得。帰国後は料理・菓子研究家として独立。同時に、日本料理や郷土料理への造詣を深める。10年前より自分で味噌を仕込むようになり、主宰するクッキングスタジオでも、毎年「お味噌仕込みの会」を開催。
○小島喜和個人サイト: http://www.kiwakojima.com/
○著書「みそさえあれば。」