戸建てで楽しむ趣味ライフ

家族みんなで!
手前味噌をつくろう!

ライター/青木桂子

スタートは前日の下ごしらえから!

STEP1: 大豆を洗い、一晩じっくり水に浸します。



大豆は水で戻す前に、しっかりと洗いましょう。

浸し水は、翌日になっても大豆の頭が出てこない量(洗った大豆に対して3倍くらい)を目安に。乾燥大豆は戻るまでに8時間以上はかかるので、前日に戻し始めるとスムーズです。

 大豆の膨らみ具合を比べてみよう!


    
まんまるの乾燥大豆(右)。水で戻したあと(中)、茹で上がり(左)で姿が写真のように変化します。

 きほんの仕込み方を知ろう!

STEP2: 鍋で大豆を茹でます。

茹でる水は浸し水を一度捨ててあらためて水を注いでもOKですし、浸し水をそのまま使っても大丈夫です。気をつけたいのは、大豆に対して2〜3倍の量に調整してから火にかけること。



はじめは強火で。沸騰したらアクを取り除きましょう。

アクを取ったら火を弱め、表面にゆるやかな対流が見えるくらいの火加減に。途中、大豆の頭が出てしまわないよう、水を足しながらやわらかくなるまで3〜5時間ほど茹でます。もっと時短したい!という方は圧力鍋を使うと便利です。

 どのくらいやわらかくなったらOK?



指の力が一番はいりにくい親指と小指でつぶしてみましょう!中心まで簡単につぶせたらOKです。

収穫されてすぐに出回る「新豆」は短い時間で茹であがり、収穫から1年以上経つ「ひね豆」は茹で上がるまでに時間がかかります。大豆の収穫時期の記載も見ておきましょう。

STEP3: 大豆を茹でている間に、「塩切り麹」をつくります。



まず、ボールに麹を入れてパラパラの状態になるまでしっかりとほぐします。そこへ塩を加え、一つひとつの麹に塩をまぶしつけるように混ぜ合わせて、もう一度パラパラの状態になったら完成です。

火を使わない作業なので、ぜひお子さんとご一緒に。

子どもにとって小さな実体験の積み重ねこそが宝ものです!

STEP4: みんなで楽しく大豆をつぶそう!

大豆は茹で汁を切って厚手のビニール袋に入れ、まだ温かいうちに押しつぶしていきます。袋の口は縛らず空気の出口をつくっておき、袋の端のほうから始めると大豆が逃げなくてつぶしやすいです。

きれいに大豆をつぶしきるまで時間がかかりますし、力作業でもあるのでけっこうな大仕事!家族みんなで押し合ったり、交代でやってみたり、協力してつぶしていきましょう。もういいかなと思っても、案外かくれたところにつぶしきれていない大豆が残っているものです。みんなでチェックしてくださいね。

大豆をつぶしている間に、茹で汁400mlを取り分けておき、しっかりと冷ましておきましょう。

※この分量を一度に扱うことのできる大きな鍋やボールがない場合は、小分けにしてステップ1〜3のプロセスを繰り返してください。


STEP5: つぶした大豆に、茹で汁、塩きり麹を加えます。




つぶし終わったら、大豆を袋から取り出します。そのときビニール袋の上部をもって、大豆を下に溜めるように床方向に振ると、ビニール袋の中で広がってしまっている大豆が大きな塊になって取り出しやすくなります。もし、うまくまとまらないときは、もう少しつぶしてみましょう。最後は冷ましておいた茹で汁を入れてシェイクし、残すことなくボールへ移します。そしてペースト状になるまで混ぜていきます。


茹で汁を冷ますのは、塩切り麹とつぶした大豆を合わせる際に、全体が60度以上の温度だと麹菌が死んでしまうからです。




味噌ダネが人肌まで冷めていることを確認したら、塩切り麹を加えて混ぜます。麹菌が大豆にしっかりと根を張り伸びていけるように、麹と大豆がまんべんなく混ざり合っていることが大事です。

STEP6: 味噌玉をつくって、容器へ詰めよう!




手で丸めて「味噌玉」をつくります。ハンバーグのように、空気をしっかりと抜くこと。子どもがつくった小さい味噌玉、大人がつくった大きい味噌玉、いろんなサイズの味噌玉ができるのも家族でやる楽しさです!

詰めていくときは、静かに押し詰めるもよし!勢いよく投げ入れるもよし!空気が抜ければOKです。

<詰め方3か条> カビの発生を抑えるために気をつけたいこと。



一、空気が入らないよう、角から隙間なく詰める


二、詰め終わったら、表面をきわの部分までしっかりと平らにする
     (ゴムベラや木べらを使うと便利です)

三、容器の口についた細かい味噌は拭き取っておく


STEP6: しっかりと蓋をして、仕込み完了!




縁の部分までしっかりと空気を抜いて厚手のビニールをかぶせ、中蓋、重石の順に重ねます。最後に新聞紙で蓋をして紐で縛ります。新聞紙には虫の侵入を防ぐ役割と、適度な通気性で味噌の呼吸を促すためにぴったりです。

これで仕込み完了!風通しのよい場所で保管しましょう。

 いつごろから食べられる?

仕込んでから食べられる状態になるまでの期間は、いつ仕込んだかによって変わってきます。1月〜3月頃の寒い時期に仕込んだ場合はゆっくりと発酵するので、秋頃までじっくりと待ちましょう。7月頃の暑い時期に仕込んだ場合は発酵スピードが早く2か月ほどで食べられる状態になりますが、塩の角が取れていないなど味がこなれていないので、好みの味になるまで少しずつ味を見ながら熟成させるのがおすすめです。

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