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料理が映える撮影テクニック!
上手な写真の撮り方③ピント編

上手な写真の撮り方!ピントをうまくコントロール

料理の写真を上手に撮るための基本的なテクニックをご紹介する本シリーズ。

前回は構図の作り方に続きアングルについて解説しました。

第3回目となる今回は「ピント」についてご紹介します。

第1回目と2回目については、それぞれ以下からご覧ください。

料理が映える撮影テクニック!上手な写真の撮り方①構図編

料理が映える撮影テクニック!上手な写真の撮り方②アングル編

そもそもピントって?

「ピント」とは、カメラの焦点のことです。

カメラのレンズは、人間の目の仕組みととてもよく似ています。焦点が合っている場所ははっきりと見え、焦点が合っていない場所はぼやけて見えるのです。

「ピントを合わせる」とは「焦点を合わせる」と同じ意味で、主役となる被写体にしっかりとピントを合わせてはっきりと映し出すのは、撮影におけるもっとも基本的なテクニックの一つです。

スマートフォンやデジタルカメラの場合、被写体に対して自動的にピントを合わせてくれるオートフォーカス機能が備わっている場合が多く、カメラを向けただけで自動的にピントが合うようになっています。

あるいはピントを合わせたいモニター上の被写体をタップすることで、自動的にピントが合う機能も一般的ですね。

メインの被写体にピントを合わせるのは基本的なテクニックですが、一方で背景をあえてぼかして劇的に演出する手法もあります。一般的に「ボケ」と言われるテクニックです。

「ボケ」の魅力

「ボケ」とは文字通り「被写体がぼけている状態」です。言い換えると「あえてピントを合わせていない(外している)状態」のことです。

ボケはプロの写真家なども用いる一般的なテクニックで、写真をドラマチックに演出する効果があります。実際に写真を見てもらうのが早いでしょう。

上の写真は、手前のビンにピントを合わせて奥をボカした写真です。

下の写真はレンズを絞って全体にピントを合わせた写真です。 

全体にピントが合ってはっきりしている写真は細部まで見やすいので、家電製品やマシンの説明書、展示用の写真や参考資料、あるいは建築資料などテクニカルな場面で用いるのが一般的です。

一方、最初の写真のようにボケを用いるスタイルは、感情に訴えるようなドラマチックな作品においてしばしば用いられます。被写体によっては幻想的に見えたり独特な雰囲気を帯びたりとさまざまな演出効果を狙えるのが特徴です。

また、被写体にピントを合わせて背景をボカすことにより、見る者に自然と被写体を注目させる効果もあります。

ピントの基本的な使い方を学んだら、ボケを活用したアーティスティックな作品に挑戦してみるのも面白いですよ。

ピントの設定方法

スマートフォンでピントを設定する場合は、オートフォーカス機能を用いるのが一般的です。やり方はとても簡単。撮影時に画面上のピントを合わせたい部分をタップするだけです。

デジタルカメラでオートフォーカス機能を使う場合は、ピントを合わせたい対象にレンズを向けてシャッターを半押しにする方法が一般的です。

また、デジタルカメラの場合は「絞り」を設定してボケ加減を調整することも可能です。

絞りの設定方法

一眼レフカメラなどを使う場合は、絞りを設定して上手にボケを活用しましょう。

絞りの仕組みをわかりやすく解説するには、やはり人間の目にたとえるのが一番かと思います。

皆さんは遠くにあるものや見えにくいものなどをよく見ようとする時、無意識的に目を細めませんか?この「目を細めた状態」が「レンズを絞っている(絞りを上げている)状態」です。

目を細めるのと同様、絞りを上げると対象物がよく見えやすくなりますが、目(レンズ)に光が入りづらくなります。そのため、全体的に暗い写真になりやすいのです。逆に言えば炎天下の屋外や照明が強い場所などにおいては、光が入りすぎてしまうのを防ぐこともできます。

逆に絞りを下げるとはっきりと見える範囲が狭まり、ボケが発生しやすくなります。取り込む光の量も増えるので、屋内など暗い場所では絞りを下げて撮影するといいでしょう。

料理の撮影にはピントテクニックを駆使しよう!

ピントの設定は、構図とアングルに並びとても基本的かつ重要なテクニックです。

最初は被写体にしっかりとピントを合わせることを意識し、次第に絞りなどを活用してボケの演出を試みてみましょう。

最近ではスマートフォンカメラの性能が向上し、スマートフォンでもボケを演出できるようになってきました。

ピントをうまくコントロールして、シズル感たっぷりのおいしそうな料理写真を撮影しましょう!

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