千葉ゆかりのあの人に聞く Chibaの魅力
――ニューオリンズに移住して、最初の方はいろいろ苦労などありましたか?
特にツテとかもなく移住してきましたが、とにかく楽しみの方が大きくて、あまり不安はなかったんです。うまくいかなかったら最悪帰ればいいくらいに思っていました。これから一生ここに住むかも、まだ決めていないですし。
――現地での音楽活動をどうやって軌道に乗せたのでしょうか?
私の場合、すごくラッキーだったのは、移住してきて割とすぐにShotgun Jazz Bandという現地のバンドに誘われたことで。ニューオリンズの曲を私が既にちゃんと知っていたのもあるんですけど。
――15歳からの日本での活動が菊池さんを助けたんですね。ニューオリンズに来て、驚いたことはありますか?
一番に思ったのは、ライブの後の打ち上げがないことですね(笑)。
日本では東京でライブすると、千葉までの終電には時間がほとんどないんですが、それでも打ち上げには参加したくてギリギリまで粘ったりしていたんですけど。こちらでは打ち上げという文化そのものがないですね。ツアー中とかの空き時間に飲みに行く、というのはあるんですけど。それに、演奏中に普通にお酒飲んでますしね。
――ご主人さん(ピアニスト:辻佳孝さん)との出会いについてもお伺いしてよろしいですか?
辻さんとはニューオリンズで初めて会ったんです。
本格的に私が移住する前、2012年夏に1カ月ニューオリンズにホームステイしていたんですが、その時にあった現地のパレードで初めて出会って。ニューオリンズって日本人がとにかく少ないから、その時でなくてもいずれは知り合っていたとは思います。
――その後出産もされ、育児と音楽活動を同時に行われるようになりました。ベビーシッターを雇いながら、両親で協力してお子さんの面倒を見られているとお聞きしています。
そうですね。二人のうちどちらかが休みの日は、必然的に休みの方が子供の面倒を見る。二人とも仕事をしている時間帯だけ、ベビーシッターに見てもらっています。
たまにどうしてもシッターが見つからなくて、かつその時間帯が比較的安全な場所でのライブだったら、連れて行ってしまうこともあります。
――大変だったことはなんですか? たくさんおありかとは思うんですが。
なにしろ育児自体が初めてでしたから。本当、母親にもともと育児の知識があると思ったら大間違い。
何が正解か分からないから、インスタグラムで育児マンガを投稿されている人の作品を読みまくったりとかもして。外国の食べ物が日本人の子供に合うのかなとか、考えてしまうことはたくさんありました。
――でも、画面越しですけど、本当に元気そうですよね。
そう!今はとても元気。走り回っていますよ。音楽もどうやら好きみたいで、映像で演奏を観終わった後は拍手したりしていますね。
――拍手してるのはかわいいですね(笑)。お子さんにも楽器に挑戦してもらうおつもりですか?
実は自宅待機が始まるちょうど前日に、辻さんがドラムスティックを買ってきて。今はその辺の鍋とか叩いています。ドラマーになったらちょっと嬉しいかもですね。
――そうなったらもう、家族3人でレコーディングですね!
もちろん親が二人ともジャズミュージシャンなので、楽器を触らせてみたりとかはあるんですけど。
でも、自分もたまたまの出会いでジャズを好きになった過去があるので。別に音楽でなくても、それを仕事にしてもしなくても、とにかく「これが好き!」みたいな情熱を抱けるものに出会ってくれたら良いかなって思います。
――好きなものが出来て、それに打ち込められたら幸せですね。これからが楽しみですね!
次回の中編では今のニューオリンズの様子や、菊池さんの新作『Japan: New Orleans Collection Series』についてお伺いしていきます!お楽しみに!
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