千葉ゆかりのあの人に聞く Chibaの魅力

榊原忍さん
(千葉テレビ放送 編成制作局 局長)前編

人気番組「チュバチュバワンダーランド」誕生のきっかけとは?

千葉テレビ放送(以下チバテレ)は、千葉県で50年以上にわたって親しまれてきた地元の放送局です。榊原忍さんは新卒でチバテレに入社して以来、ご当地ヒーローが出演する人気番組「チュバチュバワンダーランド」やチバテレ主催イベントなど、テレビと視聴者をつなぐ事業を多く手がけてきました。

千葉に根ざし、地元で愛されるテレビ局を目指して仕事に取り組んできた榊原さん。ご当地ヒーロー誕生のエピソードや、地元とつながるチバテレの思いなどを聞きました。

榊原 忍さん

千葉テレビ放送株式会社 放送本部 編成制作局長。1990年千葉テレビ放送入社。オリジナルキャラクター(ご当地ヒーロー)の企画や、自社主催のイベント「スマイルフェスティバル」など、テレビと視聴者をつなげる事業を数多く経験。

──千葉の子供たちに大人気のヒーロー、キャプテン☆Cはどのようなきっかけで生まれたのですか?

地上デジタル放送が始まるときに、チバテレのことを広く知ってもらうためのプロジェクトが社内で立ち上がりました。そのときに、この「チュバ」というキャラクターを作りました。

そして、この子の着ぐるみをつくってイベントで子どもたちと触れあったのですが、着ぐるみだと言葉を発して、こちらから何かを発信するのが難しい。そこで、ご当地ヒーローをつくろうということで企画がスタートしました。


▲インタビューに答える榊原さんと、「チュバ」のぬいぐるみ


▲「チュバ」のぬいぐるみ。唇の形をしていて、キスの擬音の「ちゅっ」が名前の由来になっているんだとか

──ご当地ヒーローということで、千葉ならではの魅力を込めたと聞きました。

キャプテン☆Cのコスチュームは青と黄色を基調としていますが、青は千葉の青い海、黄色は千葉を代表する植物である菜の花をイメージしました。また、キャプテン☆Cの「C」は「Chiba(チバ)」の「C」であり、千葉といえば海「sea(シー)」なので、そこにもかけています。

それに加えて、「チャレンジ」の「C」や「コミュニケーション」の「C」、元気が出るイメージの「ビタミンC」、さらに統率力があるという意味の「キャプテンシー」。色々な思いをこめた名前です。


▲左から2番目が「キャプテン☆C」

──キャプテン☆Cの魅力は、身近に感じられる「ゆるさ」です。このヒーロー像は、どのように生まれたのですか?

ご当地ヒーローをつくろうと決めたとき、戦隊ものみたいなゴリゴリのヒーローというよりは、消防のレスキュー隊みたいな、現実感のあるヒーローにしたいと思いました。悪と戦う強い存在というよりは、身近にいるヒーローです。頑張りがちょっと空回りするような、ズッコケの部分もあるようなヒーローです。すごく人がいいけど、頑張りすぎて痛いような、そんなキャラ付けです。

子供たちにヒーローとして憧れてもらうだけではなくて、親御さんが見ても、クスッと笑えるような要素も盛り込みたいなと。トークの部分では大人が懐かしく思うような昔のギャグを盛り込んだりして、親御さんも含めて、また見たいなと思ってもらえるようなヒーロー像を目指しました。

「1人でも多くの子どもたちに会いたい」 幼稚園キャラバンとイベントに込めた思い

──「チュバチュバワンダーランド」の放送と並行して、キャプテン☆Cやおねえさんが幼稚園をまわるキャラバンや商業施設でのイベントを始めたそうですね。

幼稚園に行って、子供たちと番組の代表曲「ロックン★チュバ」を一緒に踊ります。そして1人1人と握手をします。テレビに出ているヒーローが自分たちのところに来てくれたということで、とても喜んでくれました。

家に帰って、幼稚園にヒーローが来てくれたと報告して、そこから商業施設でのイベントにも行きたいと。そういうふうにして、イベントが大盛況になりました。


▲商業施設で開催したイベントにはたくさんの人が訪れて大盛況!

──イベントの様子を教えてください。

イベントではオリジナル曲のダンスやゲームなど、子どもたちが参加できる内容を盛り込んでいます。特にダンスはテレビを見て覚えているので、とても上手に踊ってくれます。

そして、お母さんが手づくりした衣装を着てやってくるお子さんもたくさんいます。キャプテン☆Cのヘルメットまで含めて、完璧に手づくりされている方もいて。また、女の子は、おねえさんと同じ赤いワンピース。

おねえさんの衣装は、私が手づくりしました。そんなに難しいものはつくれないので、簡単につくれそうな赤いワンピースにしました。それもあって、お母さんたちも手づくりしやすかったのかもしれません。

そういう姿を見ると、番組のキャラクターが子どもたちに愛されているのを感じて、本当嬉しかったですね。

──10年以上続く人気番組に育った「チュバチュバワンダーランド」ですが、どのような反響がありますか?

オリジナル曲が幼稚園や小学校の運動会で使われたり、美爆音で有名な習志野高校が野球部の応援曲で使ってくれて甲子園で流れた時はとてもうれしかったです。

今年、2代目のお姉さんを務めてくれたさとみおねえさんが卒業しました。さとみおねえさんの卒業イベントには、小さいときにイベントに来てくれていた子どもたちが中学生、高校生になっていて、「さとみおねえさんが最後なので見に来ました」と言ってくれました。

10年以上続けてこられたのは、子どもたちの支持があったからです。千葉で育った子どもたちが大人になった時、共通の思い出になるものをという思いでつくってきたので、これからも長く続けていきたいです。

今年は、キャプテン☆Cが子どもたちの声援で「キャプテン☆Cエール」に進化するキャラクターにバージョンアップしました。新おねえさんの「あんおねえさん」とともに、新しくなったチュバチュバワンダーランドも、たくさんの子どもたちに笑顔を届けて欲しいと思います。

関連リンク

▼千葉テレビ放送 公式サイト
https://www.chiba-tv.com/

▼チュバチュバワンダーランド Webサイト
【公式】チュバチュバワンダーランド (chiba-tv.com)

▼チュバチュバワンダーランド YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCqduneT3jgQP8m6VqDZbXTA

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