千葉グルメを味わう
食欲が減退しがちな夏は、できるだけさっぱりと食べやすく、それでいて栄養価の高いおいしい食事を摂りたいですよね。
特に最近は夏の暑さが年々厳しくなり、夏バテになったり熱中症になったりする人も増加傾向にあります。栄養のある食事でしっかりと体力をつけ、厳しい夏を乗り越えたいところ。
さて、今回は食欲が落ちがちな夏にぴったりな、「冷や汁」の作り方をご紹介します。
千葉のおいしい真鯛で作る千葉流の冷や汁で、夏バテ対策をしてくださいね。
そもそも冷や汁はどこの県の料理?
「冷や汁」と聞くと宮崎県をイメージする方が多いのではないでしょうか。宮崎県の冷や汁は、「農山漁村の郷土料理百選」にも宮崎県の郷土料理として選ばれています。
しかし冷や汁は、実は宮崎県だけでなく山形県や埼玉県などの郷土料理でもあります。それぞれルーツが異なるため具材や作り方に違いはあるものの、各地で楽しまれている料理です。
今回は、宮崎県の冷や汁をモデルに、千葉のおいしい真鯛を使ってアレンジしたレシピをお届けします。
材料(3~4人分)
今回使用する材料は次の通りです。
真鯛のアラからはとてもいい出汁が出るので、今回は真鯛を丸ごと使います。自分で三枚おろしにするのが難しい場合は、魚屋やスーパーの対面販売コーナーで魚を購入し、「三枚におろしてください。アラも使うのでください」と店員さんにオーダーしてくださいね。
魚を三枚におろす手順については、こちらの記事で詳しく解説しています。ご自分で鯛をおろしてみたい方は併せてご覧ください。
※鯛の骨は太くて硬いので、ケガをしないよう十分にご注意ください。初めて真鯛をさばく場合は、ケガや事故の防止のため軍手を装着するのがおすすめです。
千葉流「真鯛の冷や汁」の作り方
それではさっそく千葉流「真鯛の冷や汁」を作っていきましょう!
①鯛をおろす
まずは鯛を三枚におろします。エラと内臓は使わないので処分し、それ以外のアラ(頭、カマ、中骨)はとっておいてくださいね。
②鯛を焼く
鯛の身を焼きます。焼き過ぎないのがポイントです。全体の表面が白くなり、芯まで火が通って身がほぐれやすくなったところで火から上げましょう。
③出汁をとる
鯛の身を焼いている間に、アラを使って出汁をとりましょう。
鍋に昆布とアラ、水を入れて中火にかけます。沸きそうになったら昆布を取り出し、ていねいにアクを除去してくださいね。沸騰したら火を止め、静かにザルに上げて濾しましょう。とった出汁の粗熱がとれたら、冷蔵庫に入れて冷やしておいてくださいね。
④鯛の身をほぐす
鯛の身をバットなどに上げ、身をほぐしながらていねいに小骨を取り除きます。最終的にすり鉢で細かくするので、身がフレーク状になるくらいにほぐしてOK。骨をしっかり取り除くのがポイントです。
⑤ごまと味噌をする
すり鉢で白ごまをすって細かくしたら、味噌を加えてさらに練りましょう。
⑥鯛の身をする
次にほぐした真鯛の身を加え、さらに練っていきます。
粘り気が出てきて滑らかになったら次の工程に進みましょう。
⑦オーブントースターで焼く
オーブントースター用の天板にサラダ油(分量外)を薄く塗ったアルミホイルを敷き、その上に滑らかになった鯛の身を広げて焼きます。表面にうっすら焼き目がつくくらいまで焼くのが理想的です。
ただし、あまり焼き過ぎると鯛の身や味噌の香りが飛んでしまうので注意してくださいね。
⑧出汁を合わせる
焼いた鯛の身と、③で冷やしておいた出汁を合わせてよく溶きましょう。
⑨完成
冷たいご飯を盛り付けた器に⑧をかけ、砕いた絹豆腐と輪切りにしたきゅうりを散らしたら「鯛の冷や汁」の完成です。
鯛のうま味がギュッと詰まった、千葉のおいしさをご堪能ください。自家製味噌で作ると、思わず笑顔がこぼれるおいしさです。ぜひ地物の新鮮な鯛と手作りの味噌で、至高の冷や汁を楽しんでくださいね。
自家製味噌の作り方については、こちらで解説しています。味噌作りが初めての方でも挑戦できるよう詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
千葉の恵みで体力をつけよう!
千葉の「県の魚」にも指定されている真鯛は、千葉にゆかりのある魚です。よりおいしい鯛を選ぶために、真鯛を購入する際は身がパンと張ってよく締まっているものを選びましょう。
人が体内で作れない必須脂肪酸オメガ3などの各種栄養素を豊富に含んでいる真鯛は、疲労回復や免疫力アップなどに期待でき、夏バテ予防にぴったりです。良質なたんぱく質も豊富ですから、健康維持だけでなく美容やダイエットにも効果的ですよ。
鯛の冷や汁で体力をつけて、存分に夏を楽しんでくださいね。