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自家製味噌の簡単な作り方
初めての味噌作り入門

体によくて風味バツグン!毎日の食卓を変える手作りの味噌

日本人の食卓に欠かせない伝統的な発酵食品「味噌」。

味噌は、千葉県の代表的な郷土料理である「なめろう」や「落花生味噌」にも必要不可欠な調味料です。

近年は健康志向の方が増えたのか、味噌を手作りする方も増えてきたのだとか。意外とシンプルな作業で作れるだけでなく、自家製味噌は麹菌が生きているため健康や美容に効果的で、しかも驚くくらい風味が良いのが特徴です。

今回は、自家製味噌の作り方をご紹介します。おいしい味噌をたくさん仕込めば、毎日の食事の質が変わりますよ。

味噌作りに必要なもの

自家製味噌を作るのに必要なものは、次の通りです。なお、以下の量で13kg程度の味噌が完成します。1年に1度の味噌づくりなら、このくらいの量を仕込むのがちょうどいいかと思います。

【必要な材料】

  • 乾燥大豆…3kg
  • 米麹…3kg
  • 塩…1200g(大豆・米麹の20%程度)

【必要な道具】

  • 大きめの鍋
  • 飯台や大きめのボウルなど
  • 漬物樽
  • 漬物袋
  • 中蓋
  • 重石

また、味噌は仕込む時期によって発酵スピードが変わり、味や風味も変わります。今回は2月の寒い時期に仕込んだ「寒仕込み(かんじこみ)」という方法で味噌を作りました。

寒い時期に味噌を仕込むことでゆっくりと発酵が進み、まろやかで深みのある上品な味噌に仕上がります。また、雑菌の繁殖なども起こりにくいため、カビや腐敗のリスクを抑えやすいというメリットも。

ただし、ゆっくりと発酵が進む分、完成までに時間がかかります。

夏に仕込んだ味噌はおよそ3か月で食べられるようになりますが、寒仕込みの味噌は食べられるようになるまで半年ほどの期間が必要です。せっかく味噌を作るなら、おいしい味噌を作りたいですよね。ぜひ寒仕込みに挑戦してみてください。

自家製味噌の作り方

それでは味噌を仕込んでいきましょう!

①大豆を浸水させる

まずは乾燥大豆を戻す作業からです。大豆を擦り合わせながらよく洗ったら、大きめの鍋などに入れてたっぷりの水に浸けましょう。大豆を戻すのに必要な水の量は、大豆の3倍程度です。たまに大豆の様子を見ながら、水が不足しそうなら適宜足してあげてくださいね。

このまま一晩(8時間)ほど大豆を水に浸けておきましょう。

②大豆を茹でる

大豆が戻ったら、次に大豆をたっぷりの湯(ひたひたの量)で茹でます。

茹で時間は3時間程度。親指と小指で大豆がつぶれるくらいの柔らかさまで茹でましょう。茹で始めはアクが出るので、アクを取り除くことも忘れずに。茹でている最中に水が減ってきたら、大豆の頭がお湯から出ないよう適宜水を注ぎ足すのも重要なポイントです。

③材料を混ぜる

茹で上がった大豆をザルにあげて水気を切り、すり鉢などを使ってすりつぶしていきます。大きめの袋などに詰めて麺棒などで叩いてつぶしたり、フードプロセッサーを使ったりしても構いません。また、どの程度つぶすかもお好みで調整してくださいね。

滑らかなペースト状にすると、お味噌汁に最適な口当たりのいい味噌になります。豆の粒が残るくらいだと、豆っぽさが感じられる野趣のある仕上がりとなり、酢味噌和えなどにうってつけです。

今回は半量を滑らかにし、もう半量を粒感が残るくらいにしたものを混ぜ合わせました。

さて、つぶしているうちに大豆の粗熱が取れて人肌程度の温度になったら、飯台や大きめのボウルに麹と塩を入れ、麹を揉みほぐしながら塩とよく混ぜ、さらにつぶした大豆を加えて揉みこみます。なお、この際に「2~3つかみ程度の量の塩」をとっておきましょう。味噌を漬けた際に、この塩を使ってフタをするためです。

④漬物樽に入れる

漬物樽に漬物袋をセットし、空気が入らないように気を付けながら味噌を詰めていきます。空気が入るとそこからカビが発生し、中から腐敗してしまう可能性があるからです。

ボール大に丸めた味噌を樽の中に叩きつけるようにして入れていくのが一般的な方法ですが、味噌が飛び散るのが嫌なら、ヘラなどを使って味噌を樽の内側に塗り込んでいく方法でもかまいません。とにかく「空気が入らないようにする」のがポイントです。

⑤塩でフタをする

③でとっておいた2~3つかみ程度の塩を味噌の表面に広げてフタをしましょう。こうすることで雑菌やカビの繁殖を予防します。

⑥重石を乗せる

塩でフタをしたら袋を閉じ、できるだけ空気が入らないように気を付けながら中蓋を敷いて重石を乗せます。これで味噌の仕込みが完了です。あとは麹菌が味噌を完成させてくれるのを待つだけ。風通しのいい冷暗所で樽を休ませましょう。

ホコリなどが入らないように、樽に漬物袋をかぶせて保管するのがおすすめです。

こちらが3か月後の樽の様子です。写真では少し見づらいですが、味噌の上に水が溜まっている様子がわかると思います。これは「味噌たまり」と呼ばれる、味噌から出てきた水分です。風味調味料として醤油のように使うことができるので、決して捨てないでくださいね。

また、味噌の柔らかさを保ちたい場合は、ビニール手袋を装着した手で味噌たまりと味噌をよく混ぜましょう。

味噌を天地返しするのも、仕込みから3か月が経ったこのくらいのタイミングが理想的です。天地返しとは、文字通り味噌の天と地を入れ替えて混ぜ合わせること。発酵が促進されムラのない仕上がりになるメリットがありますが、菌が混入するリスクがあったり、手間がかかったりするデメリットも。今回は天地返しをしないまま、さらに3か月寝かせました。

⑦完成

仕込みから半年の時間をへて、ついに自家製味噌の完成です。

とても風味の良い素晴らしい仕上がりになりました。市販のお味噌ではなかなか味わえない「生きた味噌の風味」を楽しめる文句なしの出来です。ご近所さんにおすそ分けすると大好評で、リピーターが続出するほど。

お味噌汁はもちろん、カット野菜を味噌につけて食べたり、酢味噌で楽しんだり。味噌を使った料理が食卓に上がる機会も増え、おいしい味噌のお陰で子ども達の食欲も旺盛になった気がします。

自家製味噌は、今日も我が家の健康と「おいしい」を支えてくれています。

体にいい自家製味噌を作ろう

自家製のお味噌は麹菌が生きているため風味がよく、何よりも体にいいのがうれしいところ。

今回は米麹を使って味噌を作りましたが、ほかにも麦麹を使った麦味噌や、玄米麹を使った玄米味噌などもあり、さらにこれらをお好みでブレンドした合わせ味噌もあります。

自家製味噌作りに慣れてきたら、我が家オリジナルの味噌作りに挑戦してみるのも楽しいかもしれませんね。

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