戸建てで楽しむ趣味ライフ
「本格的な燻製料理をおうちで作りたい!」
そんな動機で始まった、大型燻製器をDIYする様子をレポートする当シリーズ。ついに燻製器が完成し、第4回目の今回はいよいよ実際に燻製器を使ってみます。
当シリーズ第1回目では、燻製器を作るのに必要な道具と材料、簡単な設計図をご紹介しているので、燻製器を自分で作ってみたいという方は併せてご覧ください。
それではさっそくDIY燻製器を使ってみましょう!
燻製器の使い方
今回作った燻製器がこちらです。特徴は以下の通り。
燻製器に求められるおおよその機能を備えているので、自作とはいえかなり高機能な燻製器に仕上がりました。
トレーの設置方法
スモークウッドやスモークチップを乗せるトレーは、燻製器の底に置いて使います。肉や魚などを温燻する場合、食材が熱せられることにより脂が落ち、その脂に火が引火して発火する可能性があります。なので、脂がしたたるような食材の下にトレーを置かないのが鉄則です。
ちなみに本編での説明を省略しましたが、燻製器の底のサイズに合わせてステンレス板をカットし、接着剤とガンタッカーで貼り付けました。底板に引火する確率は低いですが、一応金属板を貼っておくと安心です。
このように、熾火状態になったスモークウッドやスモークチップをトレーに乗せて使います。
トレーは必ず金属製のものをご使用ください。また、アルミ製のトレーは熱で溶ける可能性があるため、必ずステンレスや鉄など耐熱性が高いトレーを使いましょう。
食材のセット方法
燻製器に食材をセットします。
燻製器を縦置きで使う場合は、写真のようにソーセージやベーコンなど縦長の食材をぶら下げて使うことができます。
ぶら下げる際は、燻製器にセットした焼き網にS字フックをぶら下げ、フックの先に食材を引っかける形で使います。
あらかじめ千枚通しなどで食材に穴を開け、その穴にS字フックを通すと取り付けやすいですよ。
なお、サーモンなど身が柔らかい食材はぶら下げることができないので、焼き網の上に置いて燻煙しましょう。
写真のように、燻製器を横置きにして使うこともできます。
強風などで燻製器が転倒するおそれがある場合は、横にして使うと安心です。
一度の燻煙時間は3時間~1日ほど。長く燻煙すればするほど食材の保存性が高まります。ただしその分えぐみが強い味になるので、燻煙後3日程度は冷蔵庫で寝かせ、えぐみが抜けて味が落ち着いてから食べるのがおすすめ。
燻煙中の取り扱い方法
食材をセットし、スモークウッドを設置したら、扉を閉めて燻煙します。燻煙中も中の様子が見えるので、お好みの具合で燻製を仕上げることができます。
もしスモークウッドが消えてしまったら、燻製器下部のミニドアからトレーを取り出し、再び着火するといいですよ。その間もほとんどの煙が燻製器の中に留まるので、焦らず作業できるのがうれしいところ。
熱源に近い場所や燻製器の天井に近い場所に食材をセットすると温燻に、中段くらいに食材をセットすると冷燻になります。温度計を見ながらお好みの位置で燻煙できるのもDIY燻製器の便利なところですね。
DIY燻製器で作った燻製は格別!
筆者はこれまで、ダンボール製や一斗缶で自作した簡易的な燻製器で燻製を作ってきましたが、それらで作った燻製と今回作ったDIY燻製器を使って作った燻製とでは、味に大きな違いがあります。
やはり簡易的なものだと隙間が多く、漏れる煙の量が多かったせいか、やや燻煙が甘く感じられました。
しかし今回作ったDIY燻製器では、食材がしっかりと燻煙されます。いっそう本格的な燻製料理を作れるようになり大満足です。
また、一度にたくさんの食材を燻製にし、保存食としてとっておけるのもうれしいところですね。特に我が家では小学生の息子がソーセージをたくさん食べたがるので、無添加の自家製ソーセージを作ってあげるのにDIY燻製器が大活躍しています。
余計な添加物を加えない昔ながらの燻製は本当においしく、料理の幅を広げてくれますよ。DIY燻製器、今後も長らく活躍してくれそうです!
まとめ
というわけで、全4話に渡るDIYで燻製器を作ろうシリーズはいかがでしたか?
設計が苦手な方でも、第1回目の「準備編」に掲載した通りの材料と工具を使えば、今回ご紹介したDIY燻製器と同じものを作ることができるはずです。
ガラス扉用のガラスは、アクリル板などを代用すればコストパフォーマンスがいいだけでなく軽量化も図れそうです。あるいはサイズを半分にして、もう少し小型の燻製器にアレンジして作ってみるのもよさそうですね。
ぜひご自身の好みや用途に合わせてアレンジし、自分だけのオリジナル燻製器を作ってみてください!
なお、こちらの記事では自家製ベーコンの作り方を詳しく解説しています。燻製作りの参考にしてくださいね。