千葉グルメを味わう
皆さんはどのくらいのペースで魚の干物を食べていますか?
魚の干物は、タンパク質やビタミン、ミネラルなど各種栄養素をたっぷりと含んでいます。高タンパク質低脂肪でダイエットに向いているだけではありません。さまざまな健康効果に期待されている不飽和脂肪酸、DHAやEPAを含んでいるのも特徴。うま味のもとであるアミノ酸もたっぷり含んでおり、おいしく健康になれます。
日本のスーパーフードともいうべき干物ですが、実は自宅で簡単に作れるのをご存知ですか?
魚の干物は、スーパーなどで購入するとそこそこいいお値段。でもお魚屋さんなどで旬の魚を安く購入すれば、ほんの少し手間をかけるだけで、昔ながらの本当においしい干物が作れちゃうんですよ。
今回は千葉の名産であるアジとイワシを使い、おうちでできるアジの干物とイワシの丸干しの作り方をご紹介します!
干物作りは実はカンタン!
干物は保存食として日本人に古くから愛されています。魚の干物はなぜ腐らずに干すことができるのでしょうか? そのメカニズムはとても単純。実は干す前に塩水に浸けているのです。魚の身が塩気を帯びると、細菌は繁殖しにくくなります。さらに乾燥させて水分を抜くことでいっそう保存性を高めるという仕組み。
つまり、魚の内臓などを抜いてから塩水に浸け、干すだけで干物ができるのです。
とはいえ、いくつかのポイントを押さえないと干物が完成する前に腐ってしまう――なんてこともありますので、注意点をしっかり頭に入れておきましょう。
干物作りの準備
干物を作るには、魚のエラや内臓、ウロコを除去したりなどの下処理が必要です。下処理方法についても詳しくご紹介しますが、もし自信がなければ対面販売の鮮魚店などで、お店の人に「エラと内臓を取って、背開きにしてください」と伝えればOK。あるいは「干物用にしてください」でも構いません。ほとんどの魚屋さんは無料で対応してくれるはずです。
さて、それではまずアジの下処理方法からご紹介します。
①ゼイゴを取り除く~アジ編~
アジには、写真のように「ゼイゴ」と呼ばれる固いウロコがあります。これはアジ特有のもので、固くて食べられないのであらかじめ包丁ですくように取り除いておきます。
包丁で無理に切り取るのではなく、刃を前後に大きく動かしながらゆっくりすき取りましょう。
このように片側のゼイゴがとれたら、反対側も同じように処理して両側のゼイゴを取り除いてください。
②開く~アジ編~
アジやキンメダイなどある程度の大きさや厚さがある魚は、開いて干物にします。腹から開くことを腹開き、背から開くことを背開きといいます。どちらにしても構いませんが、背開きにした方が、焼き上がりが美しくなりやすいので、今回は背開きにしますね。
包丁で魚の頭から尾まで切り込みを入れ、背骨に沿って少しずつ切り開いていきます。
多少身が崩れてしまっても大丈夫。干物にすればおいしく食べられますよ。
身を開いたら、最後は頭を二つに割ります。やや力がいりますが、包丁の刃がスッと入るポイントがあるので探してみてください。
あとはエラと内臓を取り除き、流水で汚れをきれいに洗い流したら水気を拭き取って下処理の完了です。
次にイワシを下処理する方法を解説します。