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お正月は千葉流に過ごそう!
千葉特産「ハバノリ」を使った郷土料理「ハバ雑煮」レシピ

豊かな風味でいつものお雑煮がワンランクアップ!

千葉県民のお正月に欠かせない料理といえば、そう、ハバ雑煮です。

ハバ雑煮は、ハバノリを使って作るシンプルなお雑煮のこと。「そもそもハバノリって何?」と思う方も少なくないでしょう。

今回は千葉県の隠れた名品&特産品であるハバノリの魅力をご紹介するとともに、千葉流のお正月料理「ハバ雑煮」のレシピもご紹介します!

ハバノリとは?

ハバノリは千葉の特産品で、写真のようにユニークな外見をした海藻です。特に千葉県東部では「これがなければお正月が始まらない」というくらいお正月に欠かせないもので、ハバノリをたっぷり使ったハバ雑煮はお正月の定番料理。このほか、おにぎりにしたりご飯に乗せたりと、ハバノリをおいしく食べる方法はさまざまです。炙ってそのまま食べるのもおいしいですよ。

ハバノリの特徴は、何といってもその豊かな風味と食感です。磯の香りが鼻孔でパッと花開くような野趣あふれる香りは、一度食べるとやみつきになってしまうほど。コリコリ、シャキっとした歯ごたえにほのかな塩気があるので、そのままお雑煮に入れるだけでとてもおいしく食べられます。千葉の恵まれた環境を感じさせる、ダイナミックな香りと味のコントラストはまさに自然の恵みそのものです。

海苔は一般的にキメが細かく穴やムラがないものが良質といわれていますが、ハバノリのルックスはその正反対。ですからもともとは市場にほとんど流通することがなく、千葉の漁師さんが地産地消していたといわれています。ところがその豊かな風味と、「ハバをきかせる」にかけたゲン担ぎで縁起がいいということで、ハバ雑煮がお正月の定番料理になったとか。

今ではその希少性も相まって、ハバノリは高値で取引されています。千葉のお土産品としても人気が高い食品なんですよ。

 ハバノリといえばハバ雑煮!



ハバ雑煮はご家庭や好みによっていろいろなレシピがあり、「これこそがハバノリ」という決まった作り方があるわけではありません。

とはいえ、せっかく作るなら本家本元、昔ながらの本格的なハバノリが食べたいですよね。というわけで、当記事ではハバ雑煮のルーツを辿り、ハバノリをもっともおいしくかつダイナミックに楽しめるUNAUマガジン流本格レシピをご紹介します。

UNAUマガジン流ハバ雑煮

ハバ雑煮には鶏肉を使ったものや、大根や人参、ごぼうなどを使ったさまざまなレシピがありますが、それらに共通するのは「かつお出汁を使っている」ということ。

さらに、ハバ雑煮はお正月の定番料理ということもあり、もともとはできるだけ手をかけずに作るものだったようです。三が日は台所の神様に休んでいただき、普段は家事に追われているお母さんもゆっくりと過ごす中、日ごろは料理などてんでしないお父さんでもお手軽カンタンに作れるお正月料理──ということで、ベーシックなかつお出汁に焼き餅を入れ、ハバノリをたっぷりかけるというのが大元のルーツにあると言われる、ハバ雑煮の食べ方。

最近ではハバノリの高騰から青のりを代用することも少なくないようですが、せっかくのお正月ですから、ハバノリをたっぷり贅沢に使い、昔ながらの本格的なハバ雑煮を再現します!

●材料(2人分)
・ハバノリ 1枚
・水 1000ml
・かつお節 25g程度
・昆布 1片
・酒 小さじ2
・醤油 100ml
・切り餅 4個(お好みで調整)

●作り方

①出汁をとる
 

顆粒出汁を使ったり花かつおを使ったりしてもいいですが、せっかくなので今回は鰹節を削るところから始めます。出汁はかつお節と昆布を使った合わせ出汁。鍋に水を入れ、昆布を浸しておきます。できれば一晩浸して水出ししておきましょう。

昆布を入れた鍋を弱火にかけ、じっくりと加熱していきます。70~80℃が、昆布を鍋から引き上げる頃合い。鍋の縁に気泡が増えてきたらそれが合図です。昆布は加熱し過ぎるとぬめりやえぐみが出てくるので注意してくださいね。

昆布を引き上げたらガスコンロの火を消して、削った鰹節を入れます。そのまま5~10分ほど放置したら、濾して出汁の完成。

濾すときは湯が自然に落ちるのに任せ、出し殻を押したりしぼったりしないようにします。無理に絞ろうとすると、鰹節のえぐみや苦みが出てしまうためです。

これで黄金色の美しい合わせ出汁が完成。少し手間ですが、ハバ雑煮を存分に楽しむのにはこれが一番。食材をカットしたりする手間はありませんし、洗い物も最低限しか出ないので、お正月の楽しみとしてぜひ挑戦してみてください。

もちろんスーパーなどで売っている顆粒出汁や花かつおなどを使ってもおいしく楽しめますよ。顆粒出汁は塩や砂糖その他の調味料が入っており味が濃いので、パッケージ表示より気持ち少なめに使うと、ハバノリの塩気とうまく調和します。

②味をつける
濾した出汁を鍋に戻し、酒を加えてひと煮立ちします。もしアクが出てきたら、ていねいにすくってください。

沸いたらすぐに火を止め、醤油を加えてつゆの完成です。沸騰し続けると出汁の香りが飛んでしまうので、沸いたらすぐに火を止めることが大切です。

③焼き餅をつゆに入れ、ハバノリをたっぷりかける 

つゆを器に入れたら、焼いた餅をつゆに浸します。最後にハバノリを手で揉みながら細かくして振りかけたらできあがり。海の香りたっぷりの、贅沢なハバ雑煮の完成です!

ハバ雑煮でハバ(幅)をきかせる一年を



縁起物としてお正月に食べられるハバ雑煮。ハバノリの「ハバをきかせる」には、商売繁盛や無病息災の願いも込められています。ゲン担ぎが好きな昔の人たちは、こうして一年の幸せを願い英気を養っていたんですね。

ミネラルたっぷりで体にいいハバノリで一年をスタートできれば、元気にその年を過ごせるに違いありません。

皆さんも今度のお正月は、千葉の特産品「ハバノリ」を使ったお雑煮で、おいしく健康的な一年をスタートしてみませんか?

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