千葉ゆかりのあの人に聞く Chibaの魅力

Vol.1:藤家和依さん
(ミュージシャン・俳優)前編 

家はただの建物ではないことに気づかされた父の言動

元ジャニーズJr.内のバンドユニット、Question?のベーシストとして知られ、現在もミュージシャンや舞台俳優として、様々な方面で精力的な活動を展開する藤家和依さん。今回は千葉出身の藤家さんに、幼少期の思い出や故郷・千葉の魅力について語ってもらいました。

 


藤家和依(ふじいえかずより)

12月3日生まれ。千葉県出身。2004年、ジャニーズ事務所に所属し、ベーシストとして活躍。独立後は自身のソロプロジェクト「ACT ONE AGE」での音楽活動に加え、舞台俳優としても活躍中。アパレル、アクセサリーブランド「VEDETTE ERROR (ヴェデットエラー:https://vedetteerror.shop/)」「MODSCITY(モッズシティ:https://www.modscity.jp/)」もプロデュースしている。


――藤家さんは千葉県出身ということですが、生まれたのも千葉県なんですか?

厳密には生まれたのは東京なんですけど、生まれてすぐ、千葉に引っ越したので、東京の記憶はないんです。だから千葉県出身だと思っています。

県北西部のベッドタウンで、一軒家が立ち並ぶ、まさに住宅地という雰囲気のところにある家に住んでいました。一軒家なんですけど、今も父が住んでいます。実家の周りは子供の頃とあまり変わってなくて、まだ自然が残っています。

まあ、それを魅力に感じられるようになったのも、東京に住むようになってからですけどね。



――実家にはいつ頃までいましたか?

ジャニーズ事務所から独立するまでは、実家で暮らしていました。なので、千葉を離れて6年くらいになります。

それまでは、当たり前すぎて、実家の存在を改めて考えることはなかったですけど、最近は、実家があることのありがたみを感じるようになりました。


――そう感じるようになったきっかけがあった?

僕が16歳の頃に母が亡くなっているので、今父は実家で1人で暮らしています。兄弟もそれぞれ家庭を持っていて、家を離れていて。それで父が1人暮らしになるときに「一緒に男二人で東京で暮らさないか?」と提案したんです。

でも、父は「気持ちだけもらっておく」と言って。やっぱり母親と過ごした家を守りたいんだと思います。直接、父から聞いたわけじゃないんですけど、話をしていると言葉の端々からそういう思いが伝わってくるんです。僕は「建物も古くなっていたし、壊してしまってもいいのではないか?」と思っていたんですが、浅はかでしたね。

家というのは、ただの建物ではなく、家族の思い出が詰まっている場所だということに気づかされました。



――多くを語らずとも思いが伝わるというのは、なんともいい話ですね。

それと「今は子供たちがあちこちで暮らしているけど、いつでも帰ってこれて、いつでも集まれる場所として実家を残したいと考えている」ことは直接、父から聞きました。

実際、今回の台風(9月9日に千葉県に上陸し、甚大な被害をもたらした令和元年台風15号のこと)で、子供が生まれたばかりの弟家族が住んでいる地域が停電になったときも、実家に身を寄せることで事なきを得ましたしね。

理想を言えば、実家は改装するなりして、ずっと残したいですね。少し前はマンションのほうが手がかからないからいいかなと思っていたんですけど、そういうことを考えると、家はやっぱり一軒家がいいなと思うようになりました。

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