お家で遊ぼう!
手頃なお値段で栄養価も高く、さまざまな料理に使える上においしい「卵」。
完全栄養食品の卵は、家計の心強い味方ですよね。
特に千葉は養鶏がさかんで、生産量は全国トップクラス。2014年には茨城県に次いで全国2位の実績を誇ります。
県内では特に君津市、香取市、いすみ市で鶏卵の生産がさかんで、1年を通じて新鮮でおいしい卵が流通しています。
卵料理といえばゆで卵が代表的ですが、いざゆで卵を作ろうとすると皮がきれいにむけなかったり、黄身が狙った通りの加減にならなかったりと、意外と作るのが難しいですよね。
今回は、失敗なく上手にゆで卵を茹でるテクニックをご紹介します。
これであなたもゆで卵名人になれますよ!
ゆで卵の殻がうまくむけない原因
ゆで卵を作ってみたはいいものの、いざ殻をむいてみると、殻と白身がくっついてしまい身がボロボロになってしまった……という経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか?
同じように作ってみても、殻が身にくっつかずうまくいくこともあり、「手順は同じなのになぜ失敗する時と成功する時があるの……?」と疑問に思う方もいるはず。
実はゆで卵の殻が白身にくっつくのは、卵の中にある二酸化炭素が原因です。
新鮮な卵には二酸化炭素が多く含まれており、茹でて加熱することで二酸化炭素が急激に膨張し、内側から卵殻膜を殻に押し付けてくっつけてしまうのです。
また、茹でた直後の茹で卵を十分に冷やさないまま殻をむくと、白身がまだ不安定な状態なためボロボロになってしまう場合もあります。
これらを踏まえて、ゆで卵を作る場合はできるだけ卵の中の二酸化炭素を抜き、茹でた後は十分に冷やしてから殻をむくことが大切です。
ゆで卵に向いた卵がある?
卵の中に含まれている二酸化炭素は、殻に穴を開けたりひびを入れたりすることで物理的に抜くこともできますが、そのまま放っておいても自然と抜けていきます。
なぜなら、卵の殻には気孔と呼ばれる目に見えないほどの微細な穴がたくさん開いているからです。1個の卵に、およそ1万個もの気孔があるといわれています。
ですから新鮮な卵よりも、賞味期限が近づいている古い卵の方が茹で卵に向いているといえます。
ゆで卵を作る際は、古い卵から使うようにしましょう。
失敗しないゆで卵の作り方
新鮮な卵をそのまま茹でると、殻をむいた時に白身が写真のようにボロボロになってしまうことがあります。白身がムダになってしまいますし見た目もよくないので、悲しい気持ちになってしまいますよね。
できるだけ古い卵から使うのもゆで卵を失敗しない秘訣ですが、これからご紹介する方法は、新鮮な卵を使っても失敗することなくきれいなゆで卵を作ることができます。
これまでゆで卵作りに失敗して悔しい思いをしてきた方は、ぜひこれからご紹介する方法を試してみてくださいね。
①卵のお尻に穴を開ける
まずは清潔な画びょうなどを使って、卵のお尻に小さな穴を開けましょう。穴を開けることで二酸化炭素を取り除くことができます。
たくさんの卵に効率よく穴を開けたい場合は、市販されている卵専用の穴開け器を使うといいでしょう。
ちなみに千枚通しや爪楊枝、竹串などで穴を開けるのはとても難しいので、画びょうか専用の穴開け器を使うのがおすすめです。
このように、卵のお尻(とがっている方が頭、とがっていない方がお尻)に画びょうを刺し込んで抜くだけ。
とても小さな穴ですが、これで十分です。加熱して二酸化炭素が膨張し始めると、自然と穴から抜けていきます。
②茹でる
鍋にお湯を沸かしたら、冷蔵庫から出したばかりの卵のお尻に穴を開けて、そっと鍋の中に入れます。鍋の中に落とすと卵の殻が割れてしまう可能性があるので、すくい網などを使ってそっと卵を沈めるのがポイント。
茹で時間は次の写真を参考にしてください。
左は、卵を鍋に投じてから6分茹でたものです。半熟状態の卵黄がとろりとたれてくるくらいの柔らかさです。
中央は8分茹でたものです。ほどよい半熟といった具合で、ラーメン屋さんの半熟煮卵程度の柔らかさです。
右は10分茹でたものです。固茹でまでいかない程度の加減です。
これらを目安に茹で加減を調整してみてくださいね。赤ちゃんの離乳食用の固ゆで卵でしたら、12分程度が目安です。
③皮をむく
茹でた卵はすぐに冷水にとって冷ましましょう。しっかり冷ましたいので、5分ほど冷水に浸けておくのが理想的です。
卵が十分に冷えたら殻をむいていきます。
殻をむくのも水の中で行いましょう。ボウルの底に卵を軽く叩きつけて、全体的に細かいひびを入れてからむくときれいにむけます。
きれいなゆで卵の完成です。
④切り方
ゆで卵を包丁で切ると、卵黄が包丁にくっついてきれいに切れない場合があります。ゆで卵をきれいに切りたい場合は、糸を使うのがおすすめ。
糸は何でもいいですが、できるだけ細い糸が望ましいです。たとえば裁縫用の刺繍糸を使ってもOK。刺繍糸は通常、細い糸が何本か束になって1本の糸になっているので、1本の糸をほぐして細い糸を使うといいでしょう。
ゆで卵に糸を押し付けるようにして切断してもいいですし、ゆで卵に糸を巻きつけてから締めるようにして切断する方法もあります。
下の写真のように、糸をギザギザに動かせば波のような模様がついたユニークな演出もできますよ。
ゆで卵をおいしく食べよう!
今回は、ゆで卵を失敗なくつるんときれいに仕上げるテクニックをご紹介しました。
いざ作ろうと思うと白身がぼろぼろになってしまったり、黄身の柔らかさが思い通りにいかなかったりと意外と作るのが難しいゆで卵。
でも、ゆで卵作りがうまくいかないのにはちゃんとした理由があったんです。
本記事を読めば、あなたも今日から失敗知らずのゆで卵名人です。
地物のおいしい卵で、つるんつるんの美しいゆで卵を存分にご堪能ください。