お家で遊ぼう!
近年の台湾料理ブームにより、一躍人気メニューへと躍り出たルーローハン( 魯肉飯)。
柔らかく煮込まれたダイスカットの豚肉ととろとろ玉ねぎは、日本の牛丼や豚丼とスタイルがよく似ており、日本人の口に合いやすいですよね。
ルーローハンは台湾北部の台北(タイペイ)を中心としたローカルフードで、実は日本人の口に合いやすいようアレンジされてきた背景があります。というのも、台北は台湾の玄関口のようなもの。台湾の中でももっとも観光産業がさかんですし、日本人をはじめとした外国人観光客がもっとも多く降り立つ地でもあります。
一方、外国人観光客に左右されず、本物のローカルフードとして受け継がれてきたのが台南のローザオハン(肉燥飯)。
両者は実はもともと同じ料理で、北と南で呼び名が違うだけなのですが、観光客の往来などといった土地柄の影響により「北はうま味が強く濃い味、南はさっぱりとした薄味」という傾向があります。
今回ご紹介するのは、南の伝統的なローザオハンを、家庭で作りやすいようアレンジしたレシピです。
チバザポークに代表される千葉のおいしい豚肉を使って、ぜひ本場の味をご家庭で手軽にお楽しみください。
ローザオハン(肉燥飯)の材料(3~4人分)
もし八角(スターアニス)があれば、一片だけ入れるとより本格的な味わいになります。
ローザオハン(肉燥飯)の作り方
それではさっそくローザオハンを作っていきましょう!
調理に要する時間はおよそ20分ほど。煮込み時間はおよそ20分ほど。計40分程度で作れる量です。煮込み中は放置できるので、意外と手間がかかりませんよ。
①野菜をカットする
にんにく、玉ねぎはそれぞれ粗みじん切りにします。にんにくを細かく切りすぎると焦げやすくなるので注意。
②豚肉をカットする
豚肉も賽の目切りにしていきます。大体1cm角が大きさの目安ですが、お好みでもう少し大きくてもかまいません。ローザオハンの本場の台南でも、お店によりスタイルが異なるのが楽しいところ。お好みで自由にアレンジしてくださいね。
③玉ねぎと小麦粉を混ぜる
粗みじん切りにした玉ねぎに小麦粉をまとわせるよう、ボウルで玉ねぎと小麦粉をよく混ぜましょう。
玉ねぎと小麦粉を混ぜたものを揚げ焼きにすることで香ばしさを引き出すだけでなく、ローザオハンのたれにとろみをつける効果もあります。
小麦粉は薄力粉がいいですが、なければ中力粉や強力粉でもかまいませんよ。
④玉ねぎを炒める
鍋に油をひいて熱したら、玉ねぎを投入して炒めます。玉ねぎに焼き色がついたら次の工程に進みましょう。
⑤肉を炒める
カットした豚肉を投入して炒めます。肉全体が薄く色づくくらいまで炒めましょう。
⑥水と酒を加える
水と酒を加えて煮立たせましょう。煮立ったらアクを取り除き、弱火~中火に落として20分ほど煮込みます。焦げにだけ気を付けてくださいね。グツグツというよりは、フツフツと沸く程度の火力で煮込みましょう。
⑦煮込む
20分煮込んで水の量が減ったら、☆を加えてさらに煮込みます。
⑧完成
玉ねぎがとろとろになり、たれにとろみがついてきたら完成です。濃厚でコクのあるまろやかな味が肉に沁み込んだローザオハンを、ぜひ丼で楽しんでください。
おいしく仕上げるポイント
本来はフライドエシャロットやフライドオニオンを使うところ、今回は玉ねぎに小麦粉をまぶして揚げ焼きにしてから煮込むようアレンジしました。
もしエシャロットが入手しやすかったり、玉ねぎを素揚げにしてフライドオニオンを作ったりできれば、より本格的な味わいになります。
あるいは市販のフライドオニオンを使ってもOK。その場合は材料から玉ねぎを抜き、使用するサラダ油を大さじ2から小さじ1に変更してください。フライドオニオンは、肉を炒めた後に鍋に投入します。
八角を使用する場合は、完成後に八角を鍋から取り除いてくださいね。
世界のローカルフードを楽しもう!
今回は、台湾のローカルフード「ローザオハン(肉燥飯)」のレシピをご紹介しました。
近年話題のルーローハン(魯肉飯)との違いは、ローザオハンはご当地の伝統的な味がそのまま受け継がれているところです。
当マガジンでは、台湾の他にもタイやイタリアなど世界各地のローカルフードのレシピを配信しています。ぜひ他のレシピも併せてご覧くださいね。