お家で遊ぼう!
防災意識が高まっている昨今、あらゆる自然災害を想定して減災に取り組むのが当たり前となってきました。ホームセンターやスーパーなどで防災グッズを目にする機会も増えましたよね。
前回の「家族で防災会議をしよう 災害に備える家庭の防災マニュアル①」では、家族の防災会議で確認しておくべき事項や、備えておくべき減災グッズと備蓄を紹介しました。
今回は、家族の安全のために今のうちにできること、確認しておくべきことを紹介します。
備えあれば憂いなしです。いざという時のために、今のうちから十分に備えておきましょう。
今のうちにやっておくべきこと
家族の安全のために、今のうちに確認しておくべきことを解説します。いずれもすぐにできる簡単なことなので、できるだけ早めに取り組んで防災意識を高めましょう。
自宅の安全な場所を確認する
前回の記事では、家族の避難場所や連絡手段の確認などについて解説しました。これらと併せて、自宅の安全な場所を確認しておくことも大切です。
たとえば家屋の転倒などが懸念されるような大きな地震が起こった場合、トイレやお風呂など、柱が多く使われている空間が安全です。一方で、トイレやお風呂といった狭い空間では、地震により家屋が歪むとドアや窓が開かなくなり、閉じ込められてしまう恐れもあります。なので、狭くて安全性の高い空間に避難する場合は、必ずドアや窓を開けるようにしましょう。
また、タンスなどの大型家具などを置いてある寝室では、家具の転倒により下敷きになってしまう危険性があります。特に子供部屋には、できるだけ大型家具を置かないようにしたいところです。
大型の窓があるリビングなどでは、割れたガラスの飛散にも気を付けましょう。ガラス窓に飛散防止フィルムなどを貼って対策するのが効果的です。
お子さんがいるご家庭では特に、地震が起きた際にどこに隠れたり避難したりすればいいのかをあらかじめ相談しながら確認しておくことが大切です。
消火器具や火器の安全を点検する
地震には火災のリスクがつきものです。最近のガスレンジには感震停止機能などがついた高性能なものが増えてきていますが、まだまだ十分に普及しているとはいえません。ガスレンジや石油ストーブなど、火器の安全性はしっかりと確認しておきましょう。
また、万が一火災が起きてしまった場合に備え、消火器具の確認も併せて行っておく必要があります。
家庭用消火器には一般的に設計標準使用期限が設けられており、期限はおよそ5~6年です。ご家庭で任意に設置している消火器に交換義務はありませんが、いざという時にしっかりと機能性を発揮できるよう、使用期限内の交換をおすすめします。
スペースなどの都合で消火器の設置が難しい場合は、よりコンパクトで手軽な消火スプレーの常備を検討するのもいいでしょう。
非常持ち出し品の内容と置き場所を確認する
前回の記事では減災グッズや備蓄を一覧でご紹介しました。これらを自宅のどこに保管しておくかについてしっかり考えておくことも大切です。
基本的に減災グッズや備蓄は、一か所にまとめて管理せず分散して管理するのが望ましいとされています。被災により万が一家屋が倒壊したり、ガラスの飛散や家具の転倒や落下などで保管場所へのアクセスが困難になったりしても、分散して保管しておけば他の保管場所にアクセスして必要な物資を確保できるからです。
特に水や食料はできるだけ分散して管理するようにし、それぞれの保管場所を家族でしっかり確認して共有しておきましょう。
家族の役割分担を確認する
いざという時にパニックにならないよう、災害時の家族の役割分担をあらかじめ決めておくことも大切です。
以下の係をそれぞれ決めておくといいでしょう。
自宅の耐震性能を強化する
家屋の倒壊リスクは、震度5以上の地震から高まるといわれています。
自宅の耐震性を知るために、建築士事務所などに耐震診断を依頼するのがおすすめです。
特に昭和56年以前に建築された家屋は旧耐震基準で設計されているケースが多いため、現在の新耐震基準を満たしていない可能性があります。
また、手軽にできる地震対策として、家具を耐震用突っ張り棒やL字型金具などを用いて固定するのも効果的です。冷蔵庫などの大型家電やピアノなどの大型楽器なども、できるだけ固定して地震に備えましょう。
まとめ
災害に備えて家族でやっておくべきことについて、2回に渡り詳しく解説しました。
千葉では過去に元禄地震(1703年)、関東大震災(1923年)、千葉県東方沖地震(1987年)、東日本大震災(2011年)、令和元年房総半島台風(2019年)などの災害が起こっています。他の都市に比べると災害が多い土地とはいえませんが、特に地震が多い日本に住む以上は、防災意識をしっかりと持っておく必要があるでしょう。
しっかり備えておけば、いざという時にパニックにならず落ち着いた対応ができるはずです。ぜひ本記事を参考に、家族で防災会議を実施してみてくださいね。