千葉グルメを味わう
鍋がおいしい季節になりました。みなさんのご家庭ではどんな鍋料理をお楽しみですか?
寄せ鍋、水炊き鍋、ちゃんこ鍋、キムチ鍋など鍋料理にはいろいろありますが、たまにはちょっと手をかけて凝った鍋料理を楽しむのもいいですよね。
というわけで今回は、家庭ではなかなか味わえない本格的な「鯛しゃぶ」の作り方をご紹介します!
本格的な鯛しゃぶのポイント
おうちで鯛しゃぶを楽しむ場合、鯛の刺身や切り身をスーパーなどで買ってきてしゃぶしゃぶにするご家庭がほとんどではないでしょうか。しかし、実はそれだと鯛しゃぶのおいしさの半分しか味わうことができません。
というのも、鯛は身もおいしいですが、頭やカマ、骨などのアラからとてもいい出汁が出るからです。しゃぶしゃぶに使うスープは、ぜひとも鯛のアラからたっぷりの出汁をとり、野菜を加えて鍋を楽しんだり、締めの雑炊を味わったりしたいところ。
今回は丸ごとの鯛を使い、アラまでしっかり堪能する鯛しゃぶの楽しみ方をご紹介します。
材料(3~4人分)
最初に鯛を三枚おろしにし、アラで出汁をとります。身は刺身にし、出汁をとったスープでしゃぶしゃぶを楽しんだら、各種野菜を加えて鯛鍋を楽しみます。
三枚おろしのやり方はこちらの記事で詳しく解説しているので併せてご覧ください。
対面の鮮魚店で魚の処理を注文する際は、「鯛を三枚におろしてください」「アラは捨てないでください」と注文すればOKです。自分で刺身を作るのが面倒でしたら、「刺身にしてください」と注文しておくと楽ですよ。
今回は上記の野菜を用意しましたが、白菜や春菊、えのき茸やしめじ、刻み生姜などお好みでご用意いただいて構いません。
鍋を楽しんだら最後は残ったスープにご飯と溶き卵を加え、締めの雑炊を楽しみます。
スープの作り方
鯛しゃぶのスープには、鯛のアラからとった出汁を使うのが一番です。
アラの血や汚れをしっかりと洗い落としたら、鍋に水と昆布、鯛のアラを入れて加熱します。ていねいにアクを取り、沸騰直前になったら昆布を取り出します。
沸騰したら弱火に落とし、引き続きアクを取りながらじっくりと鯛のうまみを煮出しましょう。
10~20分ほど煮たらアラを取り出して完了です。透き通ったきれいなスープにしたい場合はスープを濾してください。
もみじおろしの作り方
鯛しゃぶにはもみじおろしがよく合います。
もみじおろしとは、もみじ色の大根おろしのこと。もみじのような鮮やかな色は、大根と唐辛子を一緒におろすことで出ます。
生唐辛子を使うのが一般的ですが、なければ乾燥した鷹の爪でも構いません。あるいは大根おろしに一味唐辛子を混ぜ込むだけでも簡易的なもみじおろしを作れます。
今回使うのは大根と、種を取り除いた鷹の爪です。
写真のように皮をむいた大根の半分くらいまで包丁で切れ目を入れ、そこに唐辛子を挟んで一緒におろすことでもみじおろしができます。
おろす際は唐辛子が抜けてしまわないよう、少し強めに大根をつかみながら作業するのがポイント。
大根に切り込みを入れて唐辛子を挟んでおろす方法のほか、菜箸などで大根に穴を開け、その穴に唐辛子を差し込んでおろす方法もあります。お好きな方法で行ってください。
おろしたもみじおろしは軽く混ぜ、水気を切って使います。
野菜の準備
使用する野菜はそれぞれ食べやすいサイズ、形にカットしておきましょう。水菜は4cm程度の幅で切り、長ねぎは3cm幅の斜め切りに。しいたけに飾り切りをしておくと見た目にも華やかです。
もし時間があれば、にんじんの飾り切りなどを添えるのもおすすめ。
鯛の刺身の作り方
鯛の皮は生で食べるには硬いですが、火を通すとうま味をたっぷりと味わえます。三枚おろしにする前にうろこを引いてあるはずなので、あとは柵から刺身を作るだけ。お好みの幅で刺身を作って構いませんが、大体7~8mmほどの厚さがちょうどいいようです。
刺身を作る際は包丁を引いてできるだけ一回で切りつけましょう。包丁を押して身を切ると余計な力が加わり、身の細胞がつぶれて水っぽくなってしまいます。うま味も逃げてしまうので、できるだけ身にストレスを加えずに切るのがポイントです。
スープ、もみじおろし、各種野菜、鯛の刺身の用意ができたら、いよいよ鯛しゃぶを楽しめますよ。
鯛しゃぶをおいしく食べるコツ
鯛の刺身は基本的に生で食べることもできます。むしろあまり火を入れすぎると、鯛のうまみがスープに逃げ出してしまうので、レアくらいを狙ってしゃぶしゃぶするのがポイント。
皮にさえ火が入ればおいしく食べられるので、大体15秒~25秒を目安に加熱しましょう。
しゃぶしゃぶした鯛は、もみじおろしと一緒にポン酢につけて食べるのもおいしいですが、シンプルに塩を振りかけて食べるのもおすすめ。柚子胡椒などもよく合います。
お好みのたれでいろいろな楽しみ方を探してみてください。
鍋を楽しむ
鯛しゃぶを楽しんだあとは、各種野菜を鍋に加えて寄せ鍋を楽しみましょう。
鯛のアラから出汁をとったスープに加え、鯛の身をしゃぶしゃぶすることでうま味がパワーアップしています。さらに野菜を加えることで野菜のうま味が添加され、ほっぺたが落っこちるような味に。
野菜を加えたら鍋にフタをし、中火で加熱しましょう。蒸気口から勢いよく蒸気が出てきたら食べ頃です。
雑炊を楽しむ
鍋を楽しんだら締めにはやっぱり雑炊です。溶き卵を回し入れたらすぐにフタをし、弱火でぐつぐつ3~5分ほど煮込みましょう。
鯛のうま味を存分に堪能できる鯛しゃぶの雑炊は格別のおいしさです。
千葉の鯛をたっぷり堪能しよう
海の幸に恵まれている千葉県では、新鮮で活きのいい鯛を手に入れやすいのが嬉しいですね。
寒い季節は家族で鍋を囲み、うま味たっぷりの鯛しゃぶで舌鼓を打ちましょう!