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建ぺい率とは?容積率との違いや計算方法・緩和条件を徹底解説

2020.12.10 (木)

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注文住宅を建てる際には、普段は使用しない住宅建築の専門用語が出てくることがあります。専門用語の中にはよく似た言葉があるため、区別がつかなくなり混乱することもあるでしょう。

そこで今回は、建ぺい率について解説します。また、容積率との違い・それぞれの計算方法・緩和条件の他、建ぺい率や容積率以外に注意すべき建築制限についても紹介するため、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 建ぺい率とは
    1. 用途地域は建ぺい率と容積率によって異なる
  2. 建ぺい率・容積率の計算方法
  3. 建ぺい率・容積率が緩和される条件とは?
    1. 建ぺい率の緩和条件
    2. 容積率の緩和条件
  4. 建ぺい率・容積率の他に注意すべき建築制限
  • まとめ

1.建ぺい率とは

建ぺい率とは「敷地面積(土地面積)に対する建築面積(建物面積)の割合」です。「建物を真上から見たときの大きさ」が「建築面積」となります。
建ぺい率50%の100平方メートルの土地には、50平方メートルまでの建物を建てることが可能です。

一方、容積率は「敷地面積に対する延床面積の割合」を示します。 延床面積は全ての階を合算した面積です。容積率80%の100平方メートルの土地には延床面積80平方メートルまでの建物を建てることができます。例えば、1階50平方メートル、2階30平方メートルの延床面積が80平方メートルです。

建ぺい率と容積率は、どちらか片方を満たせばよいというものではなく、両方を同時に満たす必要があります。


1-1.建ぺい率と容積率は用途地域によって異なる 

建ぺい率と容積率は、どの土地でも一定というわけではなく、地域ごとに上限が定められています。
上限を定める際に基準となるものが「用途地域」です。

用途地域は、住居系・商業系・工業系の3つに大別され、さらに細かく全部で13の地域に分けられます。 住居系だけでも8種類あり、それぞれ用途地域別に建てられる建物条件と建ぺい率・容積率が異なる点に注意が必要です。

【用途地域の内容と建ぺい率・容積率】


2.建ぺい率・容積率の計算方法

建ぺい率と容積率は計算方法が異なります。では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、建ぺい率と容積率の計算方法をそれぞれ詳しく解説します。なお、建ぺい率・容積率の計算に必要な「建築面積」「延床面積」は、建物を新築するときに役所に届け出る「建築確認申請書」で確認できます。

建ぺい率の計算方法は、下記のとおりです。

建ぺい率(%)=建築面積(平方メートル)÷敷地面積(平方メートル)×100

建築面積とは「建物の外壁、または柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積」のことです。
バルコニーやひさしなどの部分は建築面積に含まれるのか気になりますが、外に出ている部分が1メートル以下の場合は、建築面積に含まれません。

容積率の計算方法は、下記のとおりです。

容積率(%)=延床面積(平方メートル)÷敷地面積(平方メートル)×100

延床面積とは「各階の床面積の合計」を指します。玄関ポーチ・吹抜け・バルコニー・ロフト・地下室の一部などは、延床面積に含まれません。

建ぺい率・容積率が異なる地域を2つ以上またがる敷地に建物を建てる場合は、各地域の割合に割り振って計算する必要があります。


3.建ぺい率・容積率が緩和される条件とは?

建ぺい率と容積率は、用途が異なる地域によって上限が定められています。また、住宅地の中でも低層住宅地は制限が厳しいことから、大きな建物を建てることは困難です。

しかし、それぞれ一定の条件を満たすことで、条件が緩和されるケースがあります。
ここでは、建ぺい率と容積率が緩和される条件について詳しく解説します。


3-1.建ぺい率の緩和条件

建ぺい率は「角地」「防火地域内の耐火建築物」などの条件によって緩和されるケースがあります。ただし、角地・防火地域内の耐火建築物のいずれも、特定行政庁ごとの指定条件に該当している必要があります。

下記は、建ぺい率の緩和条件をまとめた表です。


3-2.容積率の緩和条件

容積率の緩和条件は、建ぺい率とは異なり、建物の構造による部分が大きいことが特徴です。一戸建て以外にも特例はあり、マンションなどの集合住宅の場合、廊下や階段、エレベーターホールなどの共有部分は延床面積には含まれません。

下記は、容積率の緩和条件をまとめた表です。


4.建ぺい率・容積率の他に注意すべき建築制限 

建ぺい率・容積率以外にも、さまざまな建築制限があります。

建ぺい率・容積率の他に注意すべき建築制限の種類と、それぞれの詳細は、下記のとおりです。

建ぺい率や容積率を守っていても、他の建築制限を守れていない場合は、違法建築となります。

違法建築の場合、物件を担保に融資を受けたり住宅ローンを組んだりすることができなくなる可能性があります。また、建築制限によっては、地域の建ぺい率や容積率で建築可能な建物よりも、小さな建物となってしまうケースも珍しくありません。

家を建てる際は、上記の表で挙げた建築制限についてもしっかり守りましょう。


まとめ

「建ぺい率」は敷地面積に対する建築面積の割合、「容積率」は敷地面積に対する延べ床面積の割合を指します。建ぺい率と容積率の上限は用途地域によって定められており、上限を超える建物を建てることはできません。

建ぺい率・容積率ともに、条件をクリアすることで上限を緩和することができます。建ぺい率は敷地の位置、容積率は建物構造が緩和の条件です。

建ぺい率や容積率以外にもさまざまな建築制限があります。
家づくりの際に法律面で不安がある場合は、専門知識を持った建設会社に相談することがおすすめです。
「ワールドハウス」では住宅に関するご相談を随時承っております。お気軽にご相談ください。


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