戸建てで楽しむ趣味ライフ
近年のキャンプブームにより、キャンプに関する最新のギアやノウハウがネット上で飛び交ったり、キャンパーの間で交わされたりするようになりました。
スウェーデントーチもそんなトピックの一つです。
今回は、最近話題の新しい焚き火の形「スウェーデントーチ」の使い方をご紹介します。
スウェーデントーチとは?
スウェーデントーチは、別名「スウェディッシュトーチ」とも呼ばれ、もともとはフィンランドでかがり火として昔から使われていたものだそう。
その利便性が評価されてか、戦時中のヨーロッパにおいてスウェーデンの兵士達が、暖を取ったり調理をしたりするのに使っていたのだとか。
近年では利便性だけでなく、見た目のインパクトやおしゃれなデザイン性から、キャンパー達に注目されています。
特に調理においては、一般的に「燃料、火台、五徳」が必要になりますが、スウェーデントーチはこれらすべての機能をオールインワンで備えている優れものです。追加で薪をくべる必要もないので、余計な燃料を使わずに済むエコさも魅力。
もちろん調理だけでなく、キャンプファイアーのようにみんなでスウェーデントーチを囲って暖をとったり、照明として使ったりするのにも便利。
何せ存在感があるので、サイトの一角にスウェーデントーチが一つあるだけで雰囲気が出ますよ。
スウェーデントーチの仕組み
スウェーデントーチの仕組みは、実はとてもシンプルです。
今回使用するスウェーデントーチは、丸太の芯に穴を貫通させ、その穴に向かって左右から直角に穴を開けているだけのもの。こうすることで、芯の穴に火がつくと煙突効果(※)により左右の穴から新鮮な空気が送り込まれ、火を安定的に維持できるという仕組みです。
スウェーデントーチの形状にはいくつかの種類があり、今回のように芯の穴に向かって左右から穴を開けられているものや、芯の穴に対していくつかのスリットを入れ、スリットから空気を送り込む方式のものなどがあります。
いずれにしても基本的な仕組みや使い方に大きな違いはありませんが、サイズや樹種、乾燥度などにより火つきのよさや燃焼時間が変わってくるので、用途に合ったものを選びましょう。
ちなみに、針葉樹は火つきがよく扱いやすいですが、樹脂を多く含むため燃えやすく、燃焼時間が短め。
広葉樹はみっしりと重量があり火がつきにくいですが、燃焼時間が長いため長時間の使用に向いています。
※煙突効果とは、煙突の中の温かい空気が、煙突下部より外部の冷たい空気を引き入れながら上昇する現象のことです。この現象によりスウェーデントーチの芯穴に新しい空気が送られ、効率的に燃焼が進みます。
スウェーデントーチの使い方
それでは実際にスウェーデントーチを使ってみましょう!
①着火する
着火の際は、芯の穴に着火剤を入れてチャッカマンなどで火をつけます。着火剤の火がトーチに移れば、あとはトーチの中心から焚き火のように徐々に燃えていきます。
着火剤を完全に穴に入れてしまうと、燃焼に十分な空気が確保できず、着火剤の火が消えてしまう場合があります。着火剤の火が消えてしまうようであれば、着火剤を穴に対して斜めに立てて置いたり、穴に入れずトーチの上に置いたりして使うといいでしょう。
②使う
トーチに火がついたら、あとは暖をとったり、トーチの上にフライパンを置いて調理に使ったりするだけです。
燃焼時間はサイズや樹種によりますが、大体30分から3時間ほど。途中で消したい場合は直接水をかけて消火してもOK。消火したトーチは、乾燥させた後に使いやすいサイズに割り、薪として利用できます。
着火と消火のしやすさと簡単さ、むだのなさが、スウェーデントーチの魅力です。
スウェーデントーチの注意点
スウェーデントーチは、燃焼が進むと最後は崩れてしまいます。崩れたトーチが地面の可燃物(枯れ葉など)に引火して火災事故を起こしたり、芝など地面にダメージを与えたりしないよう、焚き火台や防火シートの上で使用しましょう。
また、先述したようにスウェーデントーチは最終的に崩れるので、キャンプ場などで使う際は直火OKかどうかをあらかじめ確認し、直火OKのフィールドでのみ直置きで使うようにしましょう。
また、スウェーデントーチは一度火をつけると、水をかける以外に消火する方法がなく、火力の調整も基本的にはできません。環境や時間を考慮して、計画的に使いましょう。
スウェーデントーチでアウトドアを盛り上げよう
デザイン性に優れ、見た目にもインパクトもある「スウェーデントーチ」は、キャンプなどのアウトドアを盛り上げるだけでなく、写真映えもするスウェーデン式の焚き火方法です。
もちろん機能性にも優れており、キャンプファイアーのように暖を取るだけでなく、調理にも大活躍。
今回は、スウェーデントーチの使い方や、スウェーデントーチを使う上での注意点などをご紹介しました。
次回のキャンプでは、スウェーデントーチでサイトを盛り上げてみませんか?