お家で遊ぼう!
小さな消しゴムはんこには、創造力を刺激してくれる魅力が詰まっています。外遊びに出にくい季節、お家で子どもと一緒に消しゴムはんこ作りにチャレンジしてみませんか?
絵画やデザインがあまり得意じゃなくても大丈夫。彫ってできた線は例えぎこちなくても味わいとなり、スタンプならではのレトロっぽい雰囲気とあいまって、思った以上の素敵な仕上がりになりますよ。
今回は、消しゴムはんこの具体的な作り方をご紹介します。
消しゴムはんこ作りに用意する材料と道具
それでは、さっそく消しゴムはんこ作りに必要なものから見ていきましょう。
A:消しゴム板(もしくは消しゴム)
B:用紙
C:鉛筆
D:彫刻刀
E:カッター
F:粘着テープ
G:スタンプパッド
H:デザインナイフ★
I:カッティングマット★
J:トレーシングペーパー★
消しゴムは表面が滑らかで、適度に柔らか。細かな図案を彫って、はんこにするにはピッタリの素材ですね。
一般的な消しゴムでももちろん作れますが、今回は100均でも販売されている、はんこ用の消しゴム板を利用します。はんこ用消しゴム板は表面に薄く色の付いた層があり、彫ると下側の白い色が現れてくるようになっているので便利です。
消しゴムを彫るのには彫刻刀やデザインナイフを使います。デザインナイフは繊細なカット作業に向く道具ですが、なければ彫刻刀でOKです。
刃物を使うので、子どもが作成する際にはケガをしないよう、大人がそばで見守ったり、アドバイスの声をかけたりしてあげてくださいね。
そのほか、カッティングマットやトレーシングペーパーなど★の付いている道具はなくても可。粘着テープは練り消しゴムでも代用できます。
消しゴムはんこのデザインの決め方
消しゴムはんこモチーフや文字はもちろん好みのものを選んでよいのですが、道具の扱いに慣れていない段階で複雑なデザインを彫ろうとすると苦戦します。
そこで、デザインの決め方の目安となるよう、消しゴムはんこのタイプをざっくりと2つに分けてみました。
1つは、インクの付く面が広く、モチーフや文字を白抜きにするタイプ。このタイプは作業が比較的簡単で、彫刻刀のみでもスムーズに彫っていけます。
もう1つは、モチーフや文字の部分にインクをのせるタイプです。こちらは図案によっては作業が細かくなるため、デザインナイフの方が彫りやすいかもしれません。
前者を〈1〉、後者を〈2〉として作り方を説明していきますので、子どもの年齢や道具の扱い、好みによって、どんなはんこにするか決めてみてくださいね。
消しゴムはんこの作り方〈1〉
まずは用紙に、はんこにしたい図案を描きます。図案の上にトレーシングペーパーを重ね、鉛筆で図案を写し取りましょう。
トレーシングペーパーをカットし、消しゴム板の上に裏向きに置きます。トレーシングペーパーの上を爪や鉛筆の頭でこすって、図案を消しゴム板に転写させます。
鉛筆で用紙に描いた図案をそのまま転写することも可能ですが、トレーシングペーパーを使用した方が鉛筆の写りが鮮やかです。
消しゴム板に図案が写せたら、いよいよ彫刻刀で彫っていきます。まずは、全体を囲むライン。利き手が右なら図案の右側の線のやや外側に三角刀を当てるようにします。
三角刀の彫り跡はV字になりますが、Vの左側が線上を通るように、ゆっくりと進めていきましょう。
進めるにつれて消しゴム板を回し、彫刻刀の刃先は常に前に向けるようにするのがコツ。このとき、消しゴム板を押さえる反対の手は、彫刻刀の進行方向に置かないように注意してください。
アウトラインが彫れたら、今度は内側の図案部分に取りかかりましょう。
線を白抜きにするので、三角刀の中心が線上を通るように進めていきます。特に細かな曲線の部分は慎重に!
すべての線を彫り終えたら、カッターを使ってはんこにする部分をカットします。
アウトラインの外側は平刀で削ってもよいし…
輪郭に沿って、カッターで整えてもかまいません。
ここまでできたら、消しゴムはんこの表面を粘着テープの力できれいにします。鉛筆の跡や削りカスを取り除きましょう。
スタンプパッドのインクを付けて、試し押しをし、微調整をしたら完成です!
消しゴムはんこの作り方〈2〉
こちらのタイプも、まずは図案を描き、トレーシングペーパーで消しゴム板に転写するまでの作業は同じです。彫り残す部分がわかりやすいように、軽く線を引いておいてもいいですね。
彫る作業も〈1〉タイプと同様に、まずは図案全体の輪郭から。
彫る作業にデザインナイフを使用する場合、利き手が右なら図案の左側の線に刃先を斜めに入れるようにします。ナイフの角度が45度になるよう意識するのがポイント。
消しゴム板を回転させながら、輪郭線に沿って切り込みを入れましょう。
次に、輪郭線の2、3mm外側から内側に向けて刃先を入れていきます。刃の角度は同じく45度。こうすると、三角刀で彫ったのと同じようにV字型にカットできます。
アウトラインができたら、内側の線や細かな部分へと進めていきましょう。
どの部分もデザインナイフの使い方は基本的に同じです。
すべての線の脇がV字型に彫れたら、広く白抜きにする面を削ります。広い面は彫刻刀の平刀を使うのがおすすめ。
おおむね彫れたら、はんこにする部分をカットし、周囲の形を整えていきます。
粘着テープで汚れを取り、一度試し押しをしてみて、余分なインクが付くところや気になるところを微調整。
思うように仕上げられたら完成です!
消しゴムはんこに持ち手を付けると本格的!
そのままでもはんことして活用できますが、持ち手を付けるといっそう愛着がわきますよ。小さな木片は100均でも入手できるので、これを消しゴムはんこにボンドでくっつけるだけで持ち手になります。
種類をたくさん作ったら、持ち手の反対側にはんこを押しておくか、はんこを押した用紙を貼って目印にしておくとよいでしょう。
まとめ
消しゴムはんこは基本的にそう大きくないので、簡単なデザインなら短時間で作れます。
もちろん図案が複雑であるほど手間はかかりますが、できあがりを想像しながら彫っていく作業は楽しく、時間を忘れるほど夢中になりますよ。
子どもの集中力をアップさせたい場合にもおすすめ。ただ、疲れてきて刃物を扱う手がおろそかになってはいけないので、ほどほどに!
子どもの年齢や性格にあったデザインと道具を選び、それぞれのお気に入りのオリジナルはんこを作ってくださいね。