千葉グルメを味わう

無添加・栄養満点!
昔ながらの「自家製梅干し」の作り方

お弁当やおにぎりに大活躍!塩だけで作るおいしい梅干し

日本の伝統的な保存食である梅干し。

近年は昔ながらの方法で作られた梅干しを食べられる機会がめっきり減ってしまいました。ねっとりとした食感に、梅本来の豊かな香りと酸味を味わえる梅干しを楽しみたければ、自分で作るしかありません。

というわけで、今回は梅干しの作り方をご紹介します。

梅干しを作る材料

梅干しを作るために必要な材料は、熟した梅と塩だけです。塩分濃度が濃いほど保存性が高まりますが、あまり塩辛いと食べにくくなります。

塩分濃度が低いと食べやすいですが、今度は保存性が低くなり腐りやすくなってしまいます。お好みに合わせて調整してみてください。今回は梅の総量に対して16%の量の塩を使います。3kgの梅を使用する場合は480gの塩を使用するといった具合です。

梅は毎年5月~7月頃に出回っています。青い色をした青梅だとおいしい梅干しになりませんので、必ず黄色く熟したものをご使用ください。

購入した梅が緑がかっている場合は、常温で放置して追熟しましょう。数日置いておくと、追熟により黄色く変色します。実が黄色く柔らかくなったらちょうどいい頃合いです。

梅は旬の短い時期にしか出回りませんから、一年を通して自家製の梅干しを楽しみたければ、ある程度まとまった量を仕込んでたくさんの梅干しを作っておくのがおすすめです。

また、お好みで赤紫蘇を一緒に漬け込んで梅干しを作る方法もあります。赤紫蘇の風味が加わり、きれいな赤色が鮮やかな梅干しになります。今回は赤紫蘇を使わず、梅と塩だけで作るオーソドックスな梅干しの作り方をご紹介します。

梅干しの作り方

それではさっそく梅干しを処理していきましょう。

①梅のヘタを取り除く

最初に梅のヘタを取り除きます。

梅のヘタは、写真の通り爪楊枝など先端が細く尖っているものを用いると簡単に取り除けます。このとき、爪楊枝で梅の実を傷つけないよう十分に気をつけてください。

また、熟した梅の実はとても柔らかく傷つきやすい状態です。手の爪で傷つけたり、強くつかんで実を傷めたりしないようご注意ください。

梅を洗う

すべての梅のヘタを取り除いたら、流水できれいに洗って実の表面の汚れを落としましょう。このときも実を傷つけないよう優しくていねいに扱ってください。

水気を拭き取る

梅の実に水分が残っていると傷みやすくなるので、洗ったあとはキッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取りましょう。強くこすると実が傷つくので、一つひとつ優しく拭きます。

塩漬けにする

梅干しを漬けるには漬け物用の樽があると理想的ですが、樽がない場合は底が深い鍋などで代用できます。樽や鍋に雑菌が付着していると腐敗の原因になるので、熱湯で消毒したりエタノールや焼酎などのアルコールで拭いたりしてしっかり消毒しておきましょう。今回は鍋で代用してみます。

準備ができたら鍋に大きめのビニール袋を入れ、その中に梅を並べていきます。鍋底に梅を並べて軽く塩を振り、その上にさらに梅を並べて軽く塩を振り──といった具合に、梅の実と塩を交互に重ねていくイメージで鍋の中に梅を詰めていきましょう。

すべての梅を詰めたら、最後にあまった塩をすべて上からかけます。

重石を乗せる

ほこりなどが入らないように袋を結んだら、上に落し蓋など平らなものを広げ、最後に重石を乗せます。重石の重さは大体梅の1~2倍程度。3kgの梅に対して3~6kg程度の重石を乗せます。

このまま冷暗所で数日置いておくと、重石の重さにより梅の水分が抜けます。抜けた水分は塩と混ざり梅酢となります。大体5日も経つと、すべての梅が梅酢に浸かっている状態になっているはず。梅から水分が十分に抜けたら重石を軽いものに変え、そのまま2、3週間待ちましょう。

クエン酸たっぷりの梅酢にはさまざまな使い方があるので、捨てずにとっておいてくださいね。

梅を干す

仕上げに梅を干します。

梅を梅酢からあげたら、ザルなどに広げて天気の良い日に日当たりのいい場所で干しましょう。梅同士がくっつかないよう、少しずつ間隔をあけて並べるのがポイントです。

また、長時間放置しておくと梅とザルがくっついて形が崩れてしまいやすくなるので、日中は1時間ごとを目安に、まめに天地をひっくり返すようにしましょう。3~4日ほど干し、梅から適度に水分が抜けた頃合いで完成です。

⑦保存する

完成した梅干しは、保存容器などに入れて冷蔵庫で保存するのがおすすめです。カメなどに入れて冷暗所で保管してもいいでしょう。時間が経つにつれて味の角がとれ、まろやかになっていきます。

完成してすぐに食べ始めても構いませんが、1~2ヶ月くらい経ってからの方がおいしいですよ。もちろんそれ以上の期間寝かせてもOK。半年くらい経つといっそう味わい深くなっています。

自家製梅干しで食卓を豊かに

昔ながらの製法で作った無添加の梅干しは、梅本来の豊かな香りを存分に楽しめます。お弁当やおにぎり、お茶漬けなどにすると格別の味わいですよ。

梅の季節がやってきたら、ぜひおいしくて体に良い自家製梅干し作りに挑戦してみてください。

こちらもおすすめ!