千葉グルメを味わう
日本全国ナンバーワンの生産量を誇る千葉の名産品といえば……?
そう、「梨」です。
2020年の千葉県の梨の生産量は18,200tと、生産量第2位の長野県の13,700tに圧倒的な差をつけて1位に輝きました。2021年はさらに生産量を20,500tまで伸ばし、やはり全国第一位に輝いています。
千葉県は梨の生産に適した気候条件に恵まれているだけでなく、江戸時代より続く高い生産技術があります。こういう背景から千葉県では高品質な梨が多く生産され、見事な味、香り、サイズ、みずみずしさを兼ね備えた良質の梨が実現されているのです。
でも、生産量が多い名産地だからこその悩みもありますよね。たとえば「食べきれないほどの梨をいただいちゃった。どうやって消費しよう……」と悩んだこと、千葉県民であれば一度や二度あるのではないでしょうか。
というわけで、今回はあまった梨を上手に簡単に消費できるレシピを3つご紹介します。
梨の田舎風コンポート
材料(1~2人分)
作り方
コンポートはヨーロッパの伝統的な保存食で、糖度が少なくそのままでは食べにくいフルーツをおいしく食べるための昔ながらの方法です。食事の後のデザートとして楽しむほか、ヨーグルトやアイスクリーム、ケーキなどに添えるという使い方もポピュラーです。
白ワインがなければ、同じ分量の水で代用しても構いません。また、グラニュー糖の代わりにきび砂糖を使ったり、黒糖を使って日本風にしたりなど、さまざまなアレンジを手軽に楽しめるのも特徴です。
一般的にコンポートは、透き通るような白色で形よく仕上げるのが良いとされています。褐色化を避けるためにレモン果汁などを加えて酸化を防ぐなどしますが、今回はそうした手間や工夫を取り除いた田舎風コンポートです。じっくり煮込んで梨に味を閉じ込めると、とろけるような食感と恍惚とするような甘さを楽しめます。
気取らない田舎風コンポートは、自宅で手軽かつ簡単に作れます。
梨のつぶつぶジャム
材料(200g分)
作り方
ジャムもコンポート同様、ヨーロッパに古くから伝わる伝統的な保存食です。特にベリーなどはジャムとの相性が抜群にいいため、北欧では冬場をしのぐための貯蔵食品として親しまれています。
梨のジャムも煮詰めて水分を飛ばすことで、保存性を高めることができます。もともと砂糖には腐敗を遅らせる性質があるため、砂糖との相乗効果で保存性がいっそう高まるのです。
滑らかなジャムがお好みなら、角切りにせず梨の全量をすりおろしてください。逆に全量を角切りにして食感をいかすのも楽しいですよ。
ピアパイ
材料(6個分)
作り方
先にご紹介した梨のコンポートと梨のジャムを使って作る、梨のパイです。
フィリングがすでにできあがっているので、あとはパイシートに包んで焼くだけ。梨のコンポートとジャムを作ったら、ぜひともパイ作りにも挑戦してみてください。
上用パイシートは、包丁で切り込みを入れるだけで簡単におしゃれなデザインになります。横に3~5本の切り込みを入れるだけでもいいですし、縦方向に何点かの規則正しい切り込みを入れるだけでもそれっぽくなりますよ。
慣れてきたらパイシートを細くカットし、編み物をするようにして立体的なデザインを楽しんでみるのもいいですね。
いろいろな表情の梨を楽しもう!
梨は皮をむいてそのまま食べるのもおいしいですが、コンポートやジャム、パイなどにするとまた違った食べ方を楽しめます。保存がきく上に、少し時間がたって味や香りが落ちてしまった梨でもおいしく消費できるので、ぜひ本記事のレシピを参考に梨をムダなく有効活用してくださいね。