千葉グルメを味わう
スーパーなどを物色していると、たまに見かける豚足。ほかの食肉とは比べものにならないほどの安価で心惹かれるものの、扱い方やどのように調理すればいいのかもわからないため、購入を断念している方は多いのではないでしょうか。
今回はそんな方に向け、豚足のさばき方から下処理の仕方、調理方法まで詳しくご紹介します!コラーゲンたっぷり栄養満点で家計にも優しい豚足を食べて、身も心も満たされましょう!
豚足のメリット
じっくりことことと煮込んだ豚足は、コラーゲンたっぷりのプルプル感と、とろけるような食感が魅力的です。豚の角煮が好きな方ならきっと気に入る食感ですが、豚の角煮と違うのは原価の安さ。豚バラブロックが100gあたり180円程度のところ、豚足はなんと1kgで300~500円という破格値です。
さらに豚足には糖質がほとんど含まれないため、ダイエットにも適しているのが特徴。プルプルとしたコラーゲンがたっぷりなので、効果的に良質なたんぱく質を摂取できるのもうれしいところです。
また、豚足には免疫力の調節にかかわるビタミンDや、血液や神経など体の調子を整えるビタミンB12、健康な血液や粘膜・皮膚を作る鉄などが豊富です。これらは健康だけでなく美容にも深く関わる栄養素なので、ぜひとも積極的に摂取したいですね。
それでは次項からは、豚足のさばき方から順に解説していきます。
豚足のさばき方
豚足をさばく際は、間接の軟骨を断ち切るなど少し力のいる作業が伴います。力を入れて包丁を扱うとケガや事故の原因となるので、決して無理をしないよう十分ご注意ください。
なお、作業効率や刃こぼれ防止などの観点から、使用する包丁は出刃がおすすめです。
1. 毛を処理する
豚足の表面に毛が残っている場合は、バーナーで焼き切ったりかみそりで剃ったりして処理しましょう。豚の毛は太く強いので、残っていると口に障る場合があります。できるだけていねいに取り除きましょう。
2. 縦半分に割る
豚足の指と指の間を、包丁で二分割するように刃を入れます。少し硬いですが、包丁を押し進めていくと、刃が導かれるように自然と進んでいくはずです。
根本あたりで一度、刃が止まるかと思います。そのときは無理に叩き割るのでなく、刃が入っていきそうな場所を探ってみてください。刃先の向きを少し変えると、刃がザクッと入っていきます。
3. 脇の指を切り離す
先ほどと同じ要領で、今度は脇の小さな指の根本に刃を入れていきます。指だけを切り落とすのではなく、指の根本まで刃を進め、やはり二分割するイメージです。
このくらいまで刃が進むと骨にぶつかり、これ以上は刃が進まなくなるはず。そうしたら根本の大きい骨を避けるようにして刃を入れ、脇の指を本体から切り離しましょう。
きれいな縦半分でなく、少し湾曲した形で二つのパーツに分かれます。
4. 本体を分割する
切り分けた指は一度横に置いておいて、本体を写真のような形で半分に分けます。包丁で無理やり叩き割るのではなく、刃が入る場所を探して静かに切り分けるのがコツです。位置が正しければ力はほとんどいりません。関節周辺にある軟骨を狙いましょう。
このような状態になり、先に分割した指と合わせて三つのパーツに切り分けられました。ここからさらに細かく切り分けていきます。
5.細かく切り分ける
切り分けた本体の先端には、もう一つ間接があります。いわゆる第一関節です。先ほどと同じ要領で、間接の軟骨を狙って包丁でさらに切り分けます。
同様に、脇の指の方も関節を狙って三つのパーツに切り分けます。すべてのパーツは大きさが異なるため、切り分けたあとのサイズは不揃いです。均等な大きさに切り分けようとするのではなく、あくまで関節の位置に従って適切な位置に刃を入れるのがポイントです。
縦半分にした豚足を六つに切り分けられたらOKです。すべての豚足を同じように処理しましょう。
豚足の下処理
鍋にたっぷりの水を張って沸かしたら、切り分けた豚足を入れて10分ほど茹でてください。こうすることで血や汚れなどが落ち、臭みを抑えることができます。
また、下茹でしたあとは汚れを流すように、流水でよく洗いましょう。
豚足の調理方法
ここまで処理したら、あとは豚の角煮や煮豚などと同様に調理できます。今回は鍋にたっぷりのお湯を張り、にんにく、玉ねぎ、長ねぎの青い部分、にんじんと一緒に煮こんでみました。
1時間ほど煮込んだら調味料を加え、さらに1時間ほど煮込んでいきます。
合計で2時間ほども煮込むと、食べられる状態になります。柔らかさはお好みで調整してください。煮込み時間が2時間ほどだと、サクッと歯が入るような食感。4時間ほど煮込むと、とろっととろけるような食感になります。
できあがった豚足は、そのままかぶりついて食べるのが一番です。本格中華風を狙うなら、スターアニスを1片加えて煮込むのもおいしいですよ。
豚足を活用して食の幸福度を高めよう
おいしくて家計に優しい豚足。
上手に使うことができれば、食と家計の幸福度を高められるはずです。養豚が盛んな千葉県内では、他県に比べて豚足が流通しやすい傾向があります。もしスーパーなどで見かけたら、この記事を参考にぜひチャレンジしてみてください。