千葉グルメを味わう
キャンプ飯のさまざまなレシピを目にする昨今、アウトドアで食べるゴージャスな料理やユニークな料理を楽しみにしている方は多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、アウトドアはもちろんご家庭でも意外と手軽に楽しめる「塩釜料理」です。
塩釜料理というと「難しそう」「手間がかかりそう」というイメージの方も多いかもしれませんが、実は意外と簡単なんですよ。そのうえ失敗しにくく、素材の持ち味を極限まで引き出せるとても優秀な調理法なんです。
今回は塩釜料理の作り方と、塩釜におすすめのレシピをご紹介します。
塩釜料理とは
塩釜料理とは、文字通り「塩で作った釜」で調理する方法です。一般的に「塩釜焼き」と呼ばれることが多く、食材を大量の塩で包み、オーブンなどで蒸し焼きにするのが特徴です。キャンプなどアウトドアではダッチオーブンを使うのが一般的ですが、天板などに塩釜を乗せてピザ窯で焼いたり、薪ストーブや焚き火の近くに置いて焼いたりすることもできます。
塩釜で包んで調理するため、自然と塩味が付与されるのも特徴といえるでしょう。ですから基本的に塩で下味をつけるようなことはしません。むしろ、あまり長時間塩釜の中に食材を入れておくと、塩がどんどん食材に浸透して塩辛くなってしまうので注意が必要です。
また、塩釜料理のメリットとして、食材のうま味や香りを封じ込められること、食材から水分を奪わずしっとりジューシーに仕上げられることなどがあげられます。
その歴史はとても古く、もともとは豊臣秀吉が鯛を塩釜で包んだものを母に贈ったのが始まりだとか。一般的には鯛をはじめとした魚を用いますが、その他の魚介や肉などもおいしく仕上げられます。
塩釜の作り方
塩釜の作り方はとても簡単です。準備は、大量の塩に卵白を加えてよく練り混ぜるだけ。塩だけだとサラサラしているため成形できませんが、卵白を加えることで粘土状になり、成形してしっかりと食材を包むことができます。
塩と卵白の比率はあまり気にしなくてもうまく成形できますが、塩300gに対して卵1個分の卵白を目安にするといいでしょう。
塩釜料理の食材には魚、貝、肉、野菜などさまざまなものを使えますが、基本的に塩で下味をつけることはありません。
魚の場合は皮があるため、塩釜の塩分が身へ過剰に入るのをある程度防げますが、肉や野菜などを塩釜で直接包むと塩辛くなりすぎるため、野菜は皮つきのまま、肉はハーブやスパイスをたっぷりまぶすなどして、塩釜の塩分が効きすぎないよう工夫する必要があります。
塩釜を作る際は、食材の大きさや形に合わせて卵白と混ぜた塩を盛り、しっかりと密封します。塩を惜しみなく大量に使うのが上手に仕上げるポイント。
オーブンなどで焼くと塩釜が硬くなるので、包丁の柄やハンマーなどで叩き割って食材を取り出します。アウトドアなどで塩釜料理を楽しむ際は、この瞬間がもっとも盛り上がりますよ。
塩釜料理のおすすめレシピ
それでは、塩釜焼きにおすすめのUNAU MAGAZINEオリジナルレシピをご紹介します。
ソイの塩釜焼き
材料(2~3人分)
作り方
塩釜といえば鯛やスズキなどがポピュラーですが、ソイも相性が抜群です。基本的に淡白な白魚に向いている調理法なので、ソイに限らず新鮮な地魚で試してみてください。
ボラなど腹に臭みがある魚は、たっぷりのハーブやスパイスを腹に詰めて焼くのがおすすめです。
ほたての昆布塩釜焼き
材料(2~3人分)
作り方
ほたてのうま味と昆布のうま味の相乗効果で、お酒のおともにぴったりの味わいに仕上がります。ほたては加熱しすぎると縮んで硬くなってしまうので、火を入れすぎないのがおいしく仕上げるポイントです。
豚肉のハーブレモン焼き
材料(3~4人分)
作り方
豚肉のうま味とレモンの香り、酸味、そしてディルの香りが混然一体となり至福をもたらしてくれます。完成したブロック肉はできるだけ薄めにスライスし、ワインなどとともにお召し上がりください。サンドイッチの具などにも最高です。
香草チキンの塩釜焼き
材料(2~3人分)
作り方
しっとりジューシーで歯切れのいい食感と、とうもろこしの皮とタイムの香りが抜群のレシピです。ご飯のおかずにも、サンドイッチの具にも最適。もちろんビールとの相性も抜群です。
塩釜料理で充実したキャンプライフを
塩釜で包んだ料理はしっとりジューシーに仕上がる上に香りが抜群によく、一口食べるとやみつきになること請け合いです。
自宅はもちろんキャンプやバーベキューなどアウトドアでも意外と簡単に楽しめるので、ぜひ挑戦してみてください。インパクト抜群なので盛り上がること間違いなしですよ。