お家で遊ぼう!
ヒンメリは北欧で伝統的に作られている装飾品です。近年は、日本でもおしゃれなインテリアアイテムとして広まってきています。
本来は収穫後のライ麦のわらを利用しますが、身近にあるストローを代わりに用いれば、誰でも手軽に作成できます。作業は基本的に切ったり結んだりするだけとシンプルなので、子どもがチャレンジするのにもおすすめです。
今回は、ヒンメリの作り方を簡単なものから順にご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ヒンメリってどんなもの?
ヒンメリは北欧フィンランドの伝統装飾品で、元々はライ麦のわらを糸でつないで組み立てるものです。
冬が長く寒冷な土地柄のフィンランドでは、古くから主食となる穀類としてライ麦が栽培されてきました。収穫後には残った麦わらでヒンメリを作って飾り、翌年の豊穣を祈ったそうです。ヨウルと呼ばれる冬至祭や、のちにはクリスマス、結婚式などのイベントを彩る装飾品としても活用されています。
ヒンメリの別名は「光のモビール」。麦わらで作ったヒンメリが空中で回転すると、光の反射でキラキラと黄金色に輝くそうです。そうしたきらめきや、調和のとれた美しい幾何学形が、周囲にエネルギーや幸運をもたらすともいわれています。
ヒンメリの作り方【基本の正八面体】
ヒンメリの基本形は、正三角形が8つ揃う正八面体です。まずは、これをマスターしましょう。
用意するもの
A:ストロー(7.4cm×12本分)
B:タコ糸(150cm程度)
C:ハサミ
D:メジャー
E:定規
F:ワイヤー
G:マチ針
日本でもヒンメリ用の麦わらは販売されていますが、ストローなら入手も簡単です。ストローは、ここでは説明のために複数のカラーを使用していますが、ご自宅のインテリアに合うものや好みのものを選んでくださいね。
糸はタコ糸のほか、刺繍糸やレース糸、麻ひも、テグスなどが利用できます。ワイヤーは二つ折りにして、糸をストローに通すために使いますが、大きめの針やヘアピンなどでも大丈夫です。
ヒンメリ作成の手順
①まずはストローをカット。定規に合わせて切るのは難しいので、まずはマチ針で切りたい位置に小さな穴を開けておきます。
穴の位置で切りましょう。ストローの長さは12本がすべて揃っていれば、任意のサイズでOKです。今回用意したストローは、端から折り曲げの部分までが15cm前後であったので、2本取れるよう7.4cmとしました。
12本並べてみて、長さが揃っていないものがあれば、ハサミで調整しておきます。
②ワイヤーを使って糸を3本のストローに通し、正三角形を作って結びます。糸の端は15cmほど残しておいてくださいね。
③更に2本のストローに通し、最初に作った緑の正三角形の角(★)につなげます。
糸を緑の三角形に2回くぐらせますが、2回目にくぐらせるときに角の近くで輪を作っておき、そこに通しましょう。
④同様に、2本のストローに通しては前の正三角形につなげるという作業を繰り返します。11本のストローで5つの正三角形ができあがったら、最後の1本(緑)にも糸を通します。
⑤最後の1本に通した糸を、出発点の糸と結んでください。
⑥結んだ糸は2本とも緑の三角形の角(★)に出します。出した糸でピンクの三角形の角(★)とつなげましょう。
ストローの位置を整えて、完成です。
ヒンメリの作り方【縦長八面体】
ストローの長さを一部変えると、縦長の八面体も作れます。ヒンメリは観葉植物との相性が良く、軽いエアープランツを飾るのにもおすすめ。
用意するもの
A:ペーパーストロー(9cm×4本・5cm×8本分)
B:手芸用ヘンプ(麻紐)(150cm程度)
C:ハサミ
D:メジャー
E:定規
F:ワイヤー
G:マチ針
用意するものは正八面体と変わりませんが、クラフト風ペーパーストローを使用すると、よりナチュラルな感じに仕上がります。ストローの色に合わせて、糸は手芸用ヘンプを使ってみました。
ヒンメリ作成の手順
ストローのサイズが違うだけで、手順は正八面体とまったく同じです。
①最初に9cm2本と5cm1本で二等辺三角形を作り、5cmの正三角形を3つつなげていきます。もう一度二等辺三角形を作ったあと、最後の1本に糸を通して出発点の糸と結びます。
②二等辺三角形の頂点をつないで完成です。
ヒンメリの作り方【逆さダイヤモンド】
ダイヤモンドカットを逆さにしたような形は、吊るすだけでなく、置くタイプとしても飾れますよ。こちらもクラフト風ペーパーストローを使用。サイズは以下を参考にしてください。
ストローのサイズ
ヒンメリ作成の手順
①12cm5本と8cm5本のストローでそれぞれ正五角形を作ります。八面体を作るときは1本の糸でつなげていきましたが、形が複雑な場合は1本にこだわらず、扱いやすい長さでカットしてもかまいません。
糸のカットしたところを新しい糸に結んでストローに通すと、結び目は中に隠れてしまいます。
②12cmの五角形と8cmの五角形を、8cmのストロー(赤い線)でジグザグにつないでいきます。
③お皿のような形ができたら、今度は12cmの五角形の一辺に15cmストローを2本つないで二等辺三角形を作りましょう。
④12cm五角形の隣の辺に糸をくぐらせたら、もう一つ二等辺三角形を作ります。
⑤12cm五角形の残りの角に糸を出して、最後の1本の15cmストローに通します。2つの二等辺三角形の頂点と結び合わせて完成です。
逆さダイヤモンドの内側に正八面体を取り付け、角に縦長八面体を2つ吊るすと、記事冒頭写真の大きなモビールになります。
まとめ
ヒンメリ作りに慣れると少し複雑な形も組み立てられるようになり、創造力を刺激してくれますよ。立体の形を組み立てることは子どもの空間認識能力の発達にも役立つのではないでしょうか。むしろ子どもの方が柔軟な発想で新しい立体形を生むかもしれませんね。
ストローは、カラフルなものや柄入り、モノトーンなど、さまざまなタイプが販売されているので、選ぶものによってぐっと雰囲気を変えられます。クラフト風だとナチュラルな印象ですが、黒いストローだとシャープな印象になり、インテリアをクールに引き締めてくれます。インテリアをより素敵に見せるアイテムとして、ぜひ作成してみてください!