お家で遊ぼう!
キャンプといえば夏休みの一大イベント。
昨今では夏だけでなくすべてのシーズンでキャンプなどアウトドアを楽しむ人が増えてきましたが、やっぱり夏のキャンプは格別ですよね。
家族で楽しむファミリーキャンプ、友人や仲間と一緒に楽しむグループキャンプ、夫婦や恋人同士で楽しめるデュオキャンプ、一人で大自然を独り占めするソロキャンプ。
どのスタイルも魅力的ですが、楽しいキャンプを素敵な思い出にするには「安全に楽しむこと」が大前提です。
今回は、キャンプを安全に楽しむために知っておきたい、「アウトドアに潜む意外な危険」を解説します。
本記事を参考に、アウトドアを安全に楽しんでくださいね。
アウトドアの危険①飲み水による食中毒
アウトドアで意外と多い事故が、飲み水による食中毒です。
「え?水で食中毒になるの?」と疑問を抱く方もいるかもしれませんね。
一般的な水道では、雑菌やウィルスなどが繁殖しないよう、人体に害がない程度の塩素を添加して消毒しています。ですから飲用としても問題はありません。
しかし天然の水は処理されていませんから、寄生虫などの怖い生物はもちろん、目に見えないウィルスなどが混入している場合があります。
そして水の食中毒事故でもっとも気をつけなければならないのが、キャンプ場などアウトドア施設の水場を利用する場合です。
水汲み場や水道があっても、もしかすると水源は井戸などの消毒されていない水かもしれません。そうした水を飲んだり、非加熱のまま料理に使ったりすると、食中毒を引き起こす可能性があります。
キャンプ場などで水を使用する場合は、飲用に適した水かどうかをあらかじめ確認するようにしましょう。
また、アウトドアではサラダやお刺身など生食の料理をできるだけ避け、しっかり加熱して食べるのも食中毒防止に効果的です。
アウトドアの危険②ガスボンベの爆発事故
ガスボンベの爆発事故も、アウトドアで多い事故の一つです。
事故の原因で多いのが、ボンベを高温下で放置してしまったケースや、誤った使い方をしてしまったケースです。たとえば夏場の炎天下で車内に放置してしまったり、カセットコンロに対して大きい鉄板を使用した結果、ガスボンベが過剰に熱せられて爆発してしまったりなど。
ガスボンベは意外と低い70~80℃程度の温度で爆発することがわかっています。夏場の車内のダッシュボードの温度がちょうどこれくらいですから、ダッシュボードの上にガスボンベを放置すると、爆発事故につながる可能性が高くなります。
それ以外にも直射日光が当たる場所や熱源の近くなど、温度が高い場所にガスボンベを置かないよう十分注意しましょう。
アウトドアの危険③一酸化炭素中毒
一酸化炭素は木炭や薪などの燃焼によって発生する有害な気体で、人命にかかわる重大な事故を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
アウトドアでは、特に木炭が一酸化炭素を発生させる主な原因です。テント内など閉ざされた空間で火を使うことはもちろん、テントの出入口付近での火おこしや火の管理にも要注意。いくら外とはいえ、テントの出入口近くに火を置いていると、一酸化炭素が風や気流に乗ってテント内に侵入し中毒事故を引き起こす可能性があります。
特に子どもは一酸化炭素の影響を受けやすいため、ファミリーキャンプでは一酸化炭素のデジタルチェッカーなどを導入し、事故の防止に努めましょう。
一酸化炭素は目に見えないため、防止が容易ではありません。一酸化炭素チェッカーの導入を強くおすすめします。
アウトドアの危険④熱中症
夏の最高気温が毎年のように更新されている昨今、熱中症予防はいまや必須の対策となりました。多くの人が熱中症に対して危機感を持っていると思いますが、それでも知らず知らずのうちになってしまいやすいのが熱中症の怖いところです。
熱中症は、体温の上昇が原因で起こります。
通常、人の体は体温が上がると、温度を下げるために発汗して調整しようとします。しかし気温や湿度が高かったり、無風状態や日光が強い環境だったりすると、体の調整機能がうまく働かずに体内の熱を逃がすことができません。その結果、体温が高い状態が続き熱中症になります。発汗に必要な水分が体内で不足している場合も同様です。
ですから、特に夏場はまめな水分補給を心掛け、できるだけ涼しい服装にしましょう。
アウトドアではつい張り切って動いてしまいがちですが、炎天下で激しい運動を続けるのはとても危険です。特に小さな子どもは直射日光のほか、地面に蓄積された輻射熱の影響も受けやすく、大人より熱中症のリスクが高まります。ファミリーキャンプの際は、お子さんの熱中症予防に十分配慮しましょう。
事故なく安全にアウトドアを楽しもう!
最後に、今回ご紹介したアウトドアに潜む危険をおさらいしましょう。
①飲み水による食中毒…アウトドア施設の水を使う際は、飲用かどうか確かめる。また、生食の食事はできるだけ避け、加熱した料理を食べるようにする。
②ガスボンベの爆発事故…高温になる場所にガスボンベを放置しない。また、カセットコンロを正しく使う。
③一酸化炭素中毒…テント内または出入口付近に火を置かない。また、一酸化炭素チェッカーをテント内に設置する。
④熱中症…まめな水分補給と休憩を心掛ける。特に子どもは熱中症になりやすいので注意。
以上のことを守ってアウトドアを安全に楽しみ、素敵な思い出を作りましょう!