千葉グルメを味わう
千葉県でさかんな食用菜花(しょくようなばな)の栽培は、南房総市富浦町一帯が名産地です。12月から2月にかけての冬から春にかけて特に生産が多くなり、市内をはじめ全国に流通します。
ところで皆さんは、「菜の花(なのはな)」と「菜花(なばな)」の違いをご存知ですか?
今回は菜の花と菜花の違いと合わせ、菜花を使ったおいしいレシピを4つご紹介します。
菜の花と菜花の違い
「菜の花」と「菜花」は、名前がとてもよく似ているため同じものだと思っている方は意外と多いのではないでしょうか。しかし実はこの二つが指すものは微妙に異なっています。
菜の花はアブラナ科の花全般を指しており、「菜の花」という品種の植物があるわけではありません。アブラナ科の植物には、白菜やブロッコリー、キャベツ、大根などがあげられます。
このほか観賞用のもの、油を採取できるように品種改良されたものなども含めて菜の花と呼んでいます。ちなみに菜の花の種子から作られる油が菜種油(なたねゆ)です。
一方、菜花は、野菜の一種として食用とするものを指すのが一般的です。大きく分けて在来種と西洋種があり、在来種では茎や葉のほか、つぼみを含めて食用とします。
千葉県で主に生産されているのは、この在来種です。花が開いてしまうと食味が落ちて食べられないため、花が咲く前のつぼみの時期に収穫されます。
三重県などで多く生産されている西洋種では、主に茎と葉を食用とします。
菜花を使った料理①菜花とあさりの酒蒸し
使用する材料(2人分)は以下の通りです。
作り方はとても簡単です。鍋に砂抜きをして洗ったあさりと、一口大にカットした菜花を入れ、酒、塩、醤油をふりかけてフタをして蒸し焼きにするだけ。すべてのあさりの口が開いたら完成です。
手早く簡単に作れるので、もう一品がほしいときにぴったり。
菜花のほろ苦い風味とあさりのうま味がマッチし、お酒のあてにも最適です。
使用するお酒は日本酒であれば何でもいいですが、辛口よりも甘口の方が苦味を抑えやすいようです。
あさりを加熱しすぎると身が硬くなり食味が落ちてしまうので、加熱しすぎないよう注意。すべてのあさりの口が開いたら火を止めましょう。
菜花を使った料理②菜花味噌
使用する材料(2人分)は以下の通りです。
ふきのとうを刻んで作るふき味噌の要領で、菜花をみじん切りにしてサラダ油で炒め、酒、みりん、砂糖を加えて和え、味噌を加えて作ります。菜花のほろ苦さとみりん、砂糖の甘さ、味噌の香りと塩気が絶妙に絡み合うレシピです。ご飯のおかずにもお酒のあても最適です。
味噌の種類によって仕上がりの塩気が変わるので、もし塩気が足りなければほんの少しの塩を加えて味を調整してください。
菜花を使った料理③菜花の厚焼き玉子
使用する材料(2人分)は以下の通りです。
菜花の香りは卵との相性が抜群です。ボウルに卵を溶いたら牛乳と塩を加えて少し休ませましょう。溶き卵に塩がなじんだら玉子焼き器に油を引き、厚焼き玉子を作ります。
菜花は適当な大きさにカットして使います。一口サイズでも構いませんし、1cm幅に切っても構いません。溶き卵に混ぜて使うのではなく、厚焼き玉子を巻く際にカットした菜花を散らし、卵と一緒に巻くのがポイント。こうすれば少ない量の卵でふっくらとした厚焼き玉子が作れます。
厚焼き玉子を作って荒熱がとれたら包丁で一口大にカットします。仕上げに大根おろしを乗せてできあがり。大根おろしに醤油をかけてお召し上がりください。
菜花を使った料理④菜花とサーモンのホイル焼き
使用する材料(1人分)は以下の通りです。
こちらのレシピは「1人分」ですのでご注意ください。ホイル1つにつき1人分です。2人分を作る場合はホイルをもう一つ用意し、上記材料と同じ分量で作りましょう。
菜花とサーモンのホイル焼きの作り方は簡単です。ホイルで船を作ったら底にサラダ油を引き、サーモンと一口大にカットした菜花を詰め、最後にバターを乗せて醤油を回しかけてホイルを閉じます。オーブンや魚焼きグリルなどで加熱して、完成です。
菜花とサーモンだけでも十分においしいですが、玉ねぎやにんじん、にんにく、アスパラガスやパプリカなど、冷蔵庫の余りもの野菜などを使ってもいいでしょう。
また、魚はサーモン以外にも鱒やタラ、鯛などお好きなものでアレンジして構いません。
まとめ
菜花を使った料理を4種類ご紹介しました。
菜花といえばおひたしや和え物などが定番ですが、アイデア次第でさまざまな楽しみ方ができます。
旬が短い季節物ですので、スーパーや八百屋でみかけたらぜひ今回ご紹介したレシピをお試しください。