千葉グルメを味わう
春先から初夏にかけて街の中を歩いていると、ふと道脇の家庭菜園やちょっとした畑などでニラがすくすく育っている光景を見ることがあります。
耐寒性、耐暑性ともに高いニラは菜園初心者にも育てやすいため、農家だけでなく個人の家庭菜園でも育てている方が多い人気の野菜です。
実は日本国内で流通しているニラはすべて国内産で、海外からは輸入していません。しかもニラを生産している県はそれほど多くなく、千葉をはじめとした1道13県のみ。つまり1都2府30県ではニラの収穫量がゼロなのです。
千葉県内におけるニラの生産量は全国第10位で、収穫量は2190トンにのぼります(2020年)。春にはご近所さんから大量のニラをいただくこともあるのではないでしょうか。
今回はそんなときに役立つ、ニラの賢い保存方法をご紹介します。併せてニラを大量消費できるレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
ニラの冷凍保存法
ニラは足が早い野菜です。買ったりいただいたりしたらできるだけ早く使い切りたいところですが、一人暮らしですと一度に使い切れる量には限度がありますし、連日ニラ料理ばかり食べるのも飽きてしまいますよね。
そんなときに役立つのが、ニラの冷凍保存です。
ニラを冷凍保存する際は、洗って水気をよく切ってから1~2cm程度の幅にカットし、清潔な空ペットボトルに入れるだけ。
カットしたニラをペットボトルに入れ、フタをしてそのまま冷凍すれば、好きなときに好きなだけの量をいつでも簡単に取り出して使えます。
炒め物やスープなど、ニラを使いたい際はペットボトルのフタを開けてボトルを振るだけ。お好みの量のニラを振りかけたら再度フタをして冷凍庫にしまいましょう。
この保存方法はニラだけでなくネギにも応用できますよ。
ニラの冷蔵保存法
ニラを冷凍保存すると、特有の香りや食感がやや落ちてしまいます。ですから、ニラをすぐに使う予定がある場合は冷凍で凍らせるのでなく、冷蔵にて保管するのがいいでしょう。
とはいえ、ニラを買ってきた状態のまま冷蔵庫に入れると傷むのが早く、すぐに味が落ちてしまいます。
そこで、冷蔵する際は洗ったニラをカットし、水を張った保存容器に浮かべるようにして保存しましょう。こうすると新鮮さを保った瑞々しい状態で保存できます。
ニラが丸ごと入る大きめの保存容器が使える場合は、ニラをわざわざカットしなくても大丈夫ですよ。
この方法で冷蔵保存すると、大体1週間程度はフレッシュな状態を保つことができます。2~3日に1度は水を入れ替えましょう。
ニラを長期保存する
ニラを長期保存したい場合は、醤油漬けにするのがおすすめです。
やり方は簡単。ニラを入れた保存容器に醤油をひたひたに注ぐだけです。おまじないに鷹の爪を1本入れ、乾燥昆布を1片加えておくと昆布のうま味も足せますよ。
醤油味がしみ込んだニラは、細かく刻んで炒飯に混ぜたり、炒め物の香り付けに加えたりすると最高です。
また、醤油漬けにすると1カ月ほどももたせることができるので、長期保存にうってつけ。ニラをたくさんいただいた場合は、一部を冷蔵、一部を冷凍、そしてもう一部を醤油漬けにして保存食にすると、さまざまなバリエーションのニラ料理が楽しめていいですね。
ニラを使ったレシピ2選
ニラを使った簡単でおいしいレシピをご紹介します。
ニラのチヂミ
<材料(1枚分)>
<作り方>
ニラを大量消費できるレシピです。おかずとしてはもちろん、お酒のおつまみにも最適。お子さんと一緒に食べる場合はラー油を入れず、ポン酢を多めにすると子どもも食べやすいです。
ニラ餃子
<材料(20個分)>
<作り方>
餃子を焼く際はフライパンを温めてから大さじ1/2のサラダ油(分量外)を入れ、餃子を手早く並べたら餃子の底面に軽く焼き色がつくまで1分ほど焼きます。その後、餃子の1/3が隠れる程度の熱湯を注いでフタをし、水分がなくなるまで蒸し焼きに。
水分がなくなって焼き音がパチパチなり始めたら、フタをとり弱火にします。完全に水気がなくなるまで加熱して完成です。
まとめ
チヂミも餃子も、大量のニラを一度に消費するのにうってつけの料理です。
ニラは栄養価が高く美肌効果や整腸効果などに期待できますが、刺激が強いので食べ過ぎに注意。ニラ独特の香りの元であるアリシンは刺激が強い成分ですので、過度に食べ過ぎると胃腸の調子が悪くなってしまう可能性があります。
ニラを食べる量は、1日せいぜい1束程度に留めましょう。
1日で食べきれない量のニラは、本記事を参考に賢く保存してくださいね。