千葉グルメを味わう
千葉県で伝統的に食べられている郷土料理には、冠婚葬祭などハレの日に大勢で食べられるものがたくさんあります。
太巻き寿司もその一つ。
寿司は今や日本人のソウルフードで、古くから食べられている伝統的な料理ですが、千葉県の太巻き寿司では1822年以降、明治時代に広く使われるようになった上総海苔を用いるのが特徴です。これにより房総太巻き寿司が誕生し、郷土料理として今日まで多くの千葉県民に愛されてきたとか。
そんな太巻き寿司ですが、今では全国で食べられるようになり、ほかの寿司と並んで日本人のソウルフードになりつつあります。
今回は、太巻き寿司の作り方をご紹介します。
太巻き寿司作りに使うもの
元々房総太巻き寿司では、上総海苔を使い当時の千葉で獲れた海産物や農産物などを芯に巻いて作っていたといいます。ですが、現在では特に決まりがなく、さまざまなスタイルで楽しまれています。
中には金太郎飴のように、断面が模様になっていたり縁起のいい文字のように見えたりなど見せ方もさまざま。
特にこだわらず、好きなものを巻いて自分好みの太巻きをカスタマイズするのも楽しいですね。
今回作るのは、牛肉のしぐれ煮と玉子、きゅうりのシンプルな太巻き寿司です。
太巻き寿司約4本分の材料は以下の通りです。
太巻き寿司の作り方
①ご飯を炊く
酢飯用のご飯を炊きます。このとき、ジャーに1片の昆布と大さじ1の酒を入れるとより本格的です。
また、寿司酢となる(A)も合わせておきましょう。塩や砂糖が酢に溶けるのに時間がかかるので、できるだけ早く合わせておくのがおすすめです。
②牛肉を切る
牛肉を買うときは薄いものを選ぶと扱いやすいです。包丁でできるだけ小さく切りましょう。
③牛肉を煮込む
フライパンに千切りにしたしょうがと(B)を入れて加熱します。煮立ったら牛肉を入れ、水気がなくなるくらいまで弱火~中火で煮詰めましょう。
たれにとろみがつき十分に煮詰まったら、皿などにあげて粗熱を取りましょう。
④きゅうりをスライスする
きゅうりを縦にスライスします。ピーラーなどを使うと簡単です。また、包丁で縦に4~6等分しても構いません。お好みの切り方でアレンジしてください。
⑤薄焼き玉子を作る
油をひいて温めたフライパンに溶き卵を薄く流し込み、薄焼き玉子を作ります。錦糸玉子を作るのと同じ要領ですが、錦糸玉子のように細切りにせず、幅広にカットした方が扱いやすいです。もちろんお好みで錦糸状にしても構いません。
⑥酢飯を作る
ご飯が炊けたら飯台に移し、寿司酢を全体にまぶして酢飯を作ります。飯台がない場合は大きめのボウルなどで代用してください。
全体に寿司酢をかけたら、しゃもじで米を切るようにして混ぜます。切るように動かすのは、米がつぶれないようにするため。寿司酢が全体に行き渡ったら酢飯を広げて粗熱をとりましょう。粗熱が取れたら飯台の中の一カ所にまとめ、濡れ布巾などでフタをしておきます。
これで太巻き寿司の準備完了!
⑦巻きすに海苔と酢飯を乗せる
巻きすを広げたら焼き海苔を乗せ、その上に酢飯を乗せます。
酢飯を乗せるときは、上と下に余白を残しておくのがポイント。酢飯が手にくっつくときは、小さじ1程度の酢を混ぜた水(100ml)を少し手につけながら作業しましょう。これは手酢(てず)といい、お寿司屋さんが寿司を握る前に使っているものと同じです。
巻きすがない場合は、巻くのが少し難しくなりますがラップやアルミホイルで代用できます。アルミホイルは何枚か重ねて使うとやりやすいです。
⑧具材を乗せる
海苔に酢飯を乗せたら、次に具材を乗せます。乗せ方や乗せる量はお好みで構いませんが、あまり多いときれいに巻けなくなってしまうので、写真を参考に調整してみてください。
今回は子どもも食べやすいようにマヨネーズも加えてみました。小さなお子さんがいるご家庭にはマヨネーズ入りの太巻き寿司がおすすめ。
⑨巻く
いよいよ巻いていきます。
巻きすの手前側から巻き込むように太巻き寿司を巻きます。途中、一度ギュッとしめてあげると形が決まりやすいです。
すべての酢飯を巻いたら完成!
節分の恵方巻ではこのまま食べても構いませんが、それ以外のときはもう一仕事、食べやすい大きさにカットしましょう。
⑩カットする
包丁で切る場合、絞ったふきんなどで包丁を拭き、わずかに濡らした状態で一気に切るときれいに切れます。ご飯のでんぷんが包丁にくっつくと切れなくなるので、一切れごとに包丁を濡れふきんで拭いてください。
すべての太巻き寿司をカットしたら今度こそ完成!
まとめ
太巻き寿司は工程が多いですが、特別な道具はいりませんし、実は手間もそれほどかかりません。また、子どもと一緒に作るのを楽しんだり、家族イベントとして楽しんだりもできます。
家族の誕生日や季節の行事など、今度の家族イベントに太巻き寿司作りはいかがですか?