千葉グルメを味わう
海に面した千葉県は豊富な海産物に恵まれています。
アジやイワシ、アサリなどの魚や貝をはじめ、「海苔」も千葉県の名産として外せない海の恵みの一つ。
特に漁師町として栄えてきた船橋ではかつて海苔漁がさかんに行われており、海苔漁師が減った今もなお伝統的な漁法で海苔を育てています。
船橋の海苔は品質の高さで有名ですが、中でもなかなか入手しにくいのが「生の状態の海苔」、つまり「生海苔」です。
生海苔は非常に足が早いため、海苔漁の最盛期である冬場の短い旬にしか流通しません。
今回ご紹介するのは生海苔を使ったレシピです。
生海苔の特徴
海苔は一般的に焼いて加工されたものが流通しています。皆さんご存知の、和紙のような手触りのパリパリのあの焼き海苔です。
海苔は焼くことで風味が高まるだけでなく保存性も上がり、使い勝手がとてもよくなります。
一方で、生海苔には生海苔にしかない風味や食感があるのも事実。シャキシャキとした食感に、磯の豊かな香りは焼き海苔ではなかなか味わえません。
生の海苔は当然パリパリしておらず、海藻らしい見た目と香り、手触りです。鮮度が命の海苔ですから、収穫したその日のうちに異物の除去など必要な加工が施されます。
もし市場や魚屋などの小売店で新鮮な生海苔を見かけたら、ぜひとも旬の味覚をお試しください。生海苔を使った3つのレシピをご紹介するので、参考にしていただければ幸いです。
生海苔を使ったレシピ3選
生海苔を使った絶品レシピを3つご紹介します。
生海苔のシーフードジェノベーゼ
【材料(2人分)】
【作り方】
【ポイント】
スープを強火で沸かして海苔を加熱しすぎると、せっかくの香りが飛んでしまいます。火力は控えめに、できるだけ手早く調理しましょう。
イカは何を使っても構いませんが、ヤリイカ、マイカ、スルメイカあたりがおすすめです。
生海苔とチーズ厚焼き玉子
【材料(2~3人分)】
【作り方】
【ポイント】
作り方は一般的な玉子焼きと同じですが、卵に生海苔とチーズを加えているのが特徴です。生海苔の豊かな香りがただよう食欲そそる玉子焼きのできあがり。チーズとの相性も抜群です。
子どものおやつやお弁当はもちろん、おかずやおつまみにも最適!
三種の海藻の佃煮
【材料(2~3人分)】
【作り方】
【ポイント】
海藻を三種合わせた、海のうま味が爆発する佃煮です。生海苔の香りを存分に生かしたいので、火を入れ過ぎないように注意しましょう。
日本人は生海苔を消化できますが、欧米人などアジア圏外の人種は生海苔を消化するための酵素を持っていないため、外国人に提供する場合はしっかり火を入れましょう。
まとめ
生海苔のおいしさを存分に堪能できる3つのレシピをご紹介しました。
海苔は、三大うま味成分であるグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸のすべてが含まれている珍しい食材です。単体で十分なうま味成分を持っているので、ほかの食材や調味料で味つけしなくてもおいしく仕上がるのが特徴です。
ご紹介したすべてのレシピを見ていただくとわかる通り、これらのレシピには鰹節やブイヨンといった出汁をいっさい使っていません。出汁を使わなくてもおいしくなるのが海苔の魅力なのです。
つまり調理の手間や時間の短縮にもなるということですから、忙しいときや疲れているときに手早く作れる時短料理としてもおすすめ。
生海苔の性質を上手に生かして、海の恵みをたっぷり味わってくださいね。