千葉グルメを味わう
近年は女性だけでなく、健康や美容を意識する男性の増加に伴い、ダイエットや美容のトピックが注目を集める機会がいっそう増えました。そんな美意識が高い方々におすすめしたいのが、今回ご紹介する千葉県名産の海藻「長又(ながまた)」です。
長又ってなに?
長又とは、波の荒い沿岸部で獲れる海藻(スギノリ科の紅藻)の一種で、学術的な正式名称は「琴柱角叉(ことじつのまた)」といいます。昆布などと同様、一般的には乾燥加工したものが流通しており、使用する際は茹でたりぬるま湯で戻したりします。
長又をこんにゃくのように加工した海藻こんにゃくは、千葉県内の北東部や房総地域など一部の地域では正月の定番料理として親しまれています。特に房総地域では昔から健康食品としても親しまれてきました。長又は食物繊維が非常に豊富で胃腸に優しく、特に食べ過ぎや飲み過ぎに効果的といわれています。
また、習慣的に食べることで便秘の改善や整腸効果など腸内環境の改善にもいいとされており、美肌など美容にもよく血液サラサラ効果も。高血圧の予防などにも期待できるため、ダイエットなど美容と健康を意識する人はもちろん、生活習慣病や高血圧などが気になるお年寄りにもおすすめです。
長又を湯で煮だした健康ドリンクは、海藻由来のミネラルや食物繊維を摂取するのにとてもお手軽です。また、長又を煮だして固めて食べる海藻こんにゃくも、おつまみやダイエット食に最適ですよ。
長又はどんな味?
長又には海藻特有の磯っぽい香りがありますが、風味にはほとんどクセがありません。食感はコリコリプルプルとしており、やや粘りがあります。食物繊維がとても豊富で、長又を煮て固めるとこんにゃく状になるのが特徴です。そのため天草や寒天などのように、長又を煮て固めると海藻こんにゃくとして楽しむことができます。寒天などを使わなくても、長又100%でこんにゃくやゼリーのようにしっかり固まります。
また、水やぬるま湯で戻した長又はコリコリと歯ごたえがあるので、きくらげの代わりにラーメンのトッピングや、中華あんかけの具などにするのにもぴったりです。
今回は、さまざまなアレンジを楽しめる「長又の海藻こんにゃく」の作り方をご紹介します。
長又の海藻こんにゃくに必要な材料(5~6人分)
この他、長又の海藻こんにゃくを作るのに、キッチンバサミ(または包丁)と鍋、バット(トレイ)を使います。
長又の海藻こんにゃくの作り方
①長又をカットする
キッチンバサミや包丁などを使い、長又を適当な長さにカットします。大体2~4cm程度が目安です。バラつきがあっても問題ありませんので、あまりこだわらずザクザク切ってください。
②長又を煮る
鍋に湯を沸かし、沸騰したらカットした長又を入れて15分ほど煮込みます。たまに、はしでかき混ぜましょう。
③長又を型に入れる
長又を煮汁ごとバット(型)に流し込みます。荒熱がとれたら冷蔵庫へ入れて冷やしましょう。
冷えて固まったら、長又の海藻こんにゃくの完成です。お好みサイズに切って、からしを添えたりしょうゆにつけたりしてお召し上がりください。鰹節の削り節や青のりなどをかけて食べると美味です。
長又のいろいろな食べ方
長又は海藻こんにゃくにして、からしをのせてしょうゆにつけたり、めんつゆをかけたりして食べるのがオーソドックスですが、ほかにもさまざまなアレンジ方法があります。
たとえば海藻こんにゃくを天突きで突き、ところてんのように楽しむのもおいしいですし、長又が煮あがる際に細く刻んだにんじんやごぼうなどの野菜、刻んだ大葉やミョウガなどの薬味を入れて、野菜や薬味ごと固めるサラダこんにゃくも美味です。出汁をきかせたり、鶏肉と鶏ガラスープを加えたりして固めるのもおいしいですよ。
また、固形化できる性質を生かして、1cm角に切り出し糖蜜をかけて和風スイーツとして楽しむ方法もあります。
長又を健康ドリンクとして楽しむ場合は、水1Lに対し長又5g程度を入れて5~10分ほど煮ます。長又のミネラルや食物繊維が溶け出した健康ドリンクの完成です。習慣的に飲み続けることで、腸内環境の改善や美容効果などに期待できるといわれています。
千葉産食材で健康的な暮らしを手に入れよう
千葉県の郷土料理の一つである長又料理。お正月の定番料理として古くから愛されていることからも、千葉県民にとって長又がどれだけ身近な食材であるかがうかがえます。
食生活や生活習慣が何かと乱れがちな現代において、長又は食のストレスや食の負担を軽減し、健康的な暮らしを手に入れるのに最適な食材です。ダイエットだけでなく、体質の改善や健康の維持に最適ですし、何より海藻の豊かな香りが魅力的な食材ですので、ぜひとも一度海藻こんにゃくやサラダこんにゃくなどの長又料理をお試しください!