千葉グルメを味わう
イワシやハマグリなど海の恵みが豊かな千葉県ですが、千葉の海産物といえばやっぱりアジが代表的ですよね。千葉では昔からアジが豊漁で、なめろうは千葉の代表的な郷土料理として広く知られています。
あまりのおいしさに、ついお皿まで舐め尽くしてしまいたく──というのが由来の「なめろう」。今回は、なめろうのおいしい食べ方3選をご紹介します!
自宅で簡単にできるオーソドックスな「なめろう」
なめろうは、アジやイワシ、サンマなどの青魚を薬味や味噌などと一緒に包丁で叩いて作ります。味噌など塩気を含む調味料と一緒に叩くことで粘りが出て、魚の旨みや食感を存分に楽しめるのが特徴です。
千葉県では居酒屋などの定番メニューですが、実は自宅で簡単に作れるので、ぜひ自家製なめろうで楽しい晩酌タイムを過ごしてください。
●作り方
①アジの身を刻む
アジの身を適当な大きさに刻みます。一尾丸々のアジを使う場合は、三枚おろしにしてください。
②アジの身を叩く
アジの身を刻んだら包丁で叩きます。この時点ではまだ粘りが出るほど叩く必要はありません。ある程度細かくなったら、次のステップへ進みます。
③大葉を刻む
大葉はなめろうの定番の薬味です。大葉が好きな方は1枚だけでなく、2枚、3枚加えても構いません。薬味の量はお好みで調整してください。生姜やネギなどもオススメです。
④みょうがを刻む
みょうがも大葉と同程度の大きさに刻んでおきます。味や香りにこだわりたい方は、刻んだみょうがを薄い酢水にさらしてから、キッチンペーパーなどで水気を拭いて使うといいでしょう。みょうがのえぐみなどアクが抜けますよ。
⑤すべてを混ぜて叩く
アジの身、大葉、みょうがのほか酒と味噌、1つまみの塩を加えて包丁でさらに叩きます。濃い目の味が好きな方は、味噌を多めに加えるなどお好みで調整してくださいね。
アジの身が滑らかになり粘りが出てきたら完成です。大粒の身が少し残るくらいでも、しゃきっとした食感を楽しめておいしいですよ。お好みに合わせて、いろいろな叩き具合を試してみてください。
青魚の旨みをすっきりと味わえる「冷やしなめろう」
冷やしなめろうはその名の通り、なめろうを冷やして食べるものです。夏などの暑いシーズンはもちろん、冬場の暖房を効かせた暖かい部屋でいただくのも格別ですよ。材料はオーソドックスななめろうと同じ。薬味や味つけなどはそれぞれお好みでアレンジしてくださいね。
●作り方
①なめろうを作る
前項のレシピを参考に、なめろうを作ります。
②氷水を用意する
なめろうを冷やすための氷水をたっぷり用意します。
③なめろうを適当な大きさに分ける
つくねを作る要領で、なめろうを適当な大きさに分けます。まずは左手に写真くらいの量のなめろうをとり、俵型に形を整えます。
次に親指と人差し指で絞り出すように、なめろう団子を押し出します。団子を右手に取り、丸くなるようさっと形を整えます。これを繰り返し、すべてのなめろうを団子状にします。
④なめろうを冷やす
団子にしたなめろうを氷水に浸けます。浸ける時間は2分程度。あまり長く浸け過ぎると身の旨みが逃げるだけでなく、なめろうが水っぽくなってしまうので注意!
⑤水気を切る
氷水で冷やしたなめろうをボウルから取り出し、キッチンペーパーで優しく拭いて水気を切ったらバットに乗せて冷蔵庫で3分冷やします。あとは器に盛りつければ完成です。すぐに食べない場合は、ラップをして冷蔵庫に入れておきましょう。
アジの旨みが爆発!「さんが焼き」の作り方
さんが焼きというのは、なめろうを焼いたものの総称です。「さんが」とは「山家」のことで、もともとは日持ちしないなめろうを、山に住む人たちに食べさせるために焼いたのが始まりだとか。
アワビなどの貝殻になめろうを詰めて焼くのが源流ということで、今回は本家にならいアワビの貝殻を使いました。
●作り方
①なめろうを貝殻に詰める
オーソドックスななめろうを作ったら、よく洗って乾かした貝殻に詰め込みます。
②フライパンで蒸し焼きにする
貝殻にアルミホイルでフタをし、フライパンで蒸し焼きにする。中火で大体7分程度。なめろうの表面の色が少し変わるくらいまで火を入れたら次のステップに進みます。
③焼き目をつける
フライパンに薄くサラダ油を引き、貝殻のアルミホイルを取ったらひっくり返して焼き目をつけます。たまに焼き色を確認しながら焼いてくださいね。おいしそうな焼き目がついたら完成!
アジの旨みがギュッと凝縮され、なめろうとはまた違ったおいしさを堪能できますよ。
簡単でおいしいなめろうは千葉の大衆食
オーソドックスななめろうに冷やしなめろう、さんが焼き。どれも簡単に作れますから、おうちで手軽に再現できます。夕食のおかずに、お酒のおともに、ぜひ千葉の豊かな海の恵みをご自宅でご堪能ください!