戸建てで楽しむ趣味ライフ
マスクの形もいろいろありますが、今回はガーゼ素材と好きな生地を組み合わせてつくる「2枚仕立ての立体マスク」のつくり方を教えてもらいました。大人用も、子ども用も、つくる手順は同じ。手縫いでも縫いやすく、着用時の息苦しさを感じにくいマスクです。おうち時間やちょっとした買い物のとき用に、咳エチケットのマスクとして家族のマスクをつくってみましょう!
猪俣 友紀さん
千葉で生まれ育つ。房総の海が好きな千葉県民であり手芸家。幼い頃からミシンに触れて育ち、自分の洋服や子どもの服、生活の布小物をつくるなどして、独学で手芸の技術を習得。2005年、ハンドメイドのブログを始め、バッグやマスクなど布小物のレシピを公開。ほぼ毎日、つくったものをアップし続けることでさらに腕を磨き、次第に仕事として手芸に携わることに。現在もブログ更新を続けながら、ヴォーグ学園(東京校・横浜校)で講師を務め、メディア出演や映画の手芸監修、数々の著書を出版するなど多方面で活躍している。
公式ブログ『neige+手作りのある暮らし』:https://yunyuns.exblog.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/neige__y/?ref=badge
Youtube : https://www.youtube.com/c/neige7
用意するもの
○ マスクの型紙
○ 好きな生地
○ ゴムひも
○ ゴム通し(ピン留めなどで代用してもOK)
○ 糸と針(またはミシン)
○ 裁ちばさみ、糸切りばさみ、マチ針、チャコペン(またはこすると消せるペン)
○ アイロン(必要な方のみ)
下準備1:型紙をダウンロードしておく
型紙のダウンロードはこちらから
提供元:猪俣さんのブログ( neige+手作りのある暮らし:https://yunyuns.exblog.jp/ )
▲左が大人用、右が子ども&幼児用
<使用する型紙>
●大人用マスクをつくる →【大人用立体マスク 3Dmask Regular】※裁ち切りCut の印があるものを使用
●子ども用マスクをつくる →【子ども用立体マスク 3D for kids】※一番外側の「線」に沿って切る
●幼児用マスクをつくる →【子ども用立体マスク 3D for kids】※内側の「点線」に沿って切る
この型紙では、市販のマスクとほほ同じサイズ感のマスクがつくれます。
(型紙をプリントするときは、倍率を100%に設定しましょう)
下準備2:生地を用意しよう
マスクというと「白色」をイメージする人が多いと思いますが、自分の好きな色や柄でつくれるところが手づくりならではの魅力。
◇表面 - - - 楽しい気分になれる生地を
自分が好きな生地でつくるのが一番! 生地屋さんでひとめぼれした布や、わざわざ買わなくても着なくなったお気に入りの服を使うのもいいでしょう。
厚手だと息苦しくなり、薄すぎては心もとないので、ワイシャツくらいの厚みの生地が最適です。洗濯時に早く乾かしたい方は、リネン素材がおすすめ。
◇裏面(内側) - - - 肌にやさしいコットン素材
肌に直接触れる面なので、肌触りのいい綿素材で、品質が比較的安定している国産の生地を選ぶと安心です。
新しく購入するなら、綿100%のダブルガーゼ(ガーゼ生地が2枚重なったもの)がおすすめ。そのほかにも、シーチング、ブロード生地、シルクなども肌にやさしい素材です。ハンカチや手ぬぐいなど、おうちにある素材もよいでしょう。
<水通しのやりかた>
1、容器に水をはって、1時間ほど布を浸します
2、優しく脱水し、乾かします
3、布のゆがみを整えるように、アイロンをかけたら完了です
※アイロンがない!水通しの手間を省きたい!という方は、次のSTEP1(パーツづくり)で、型紙よりも約2〜3mm大きめに型取り、縮む分もあらかじめ含めて裁断しましょう。
ここからは大人用の型紙を例にして、つくっていきます!
STEP1:まずはパーツづくり。表も裏も2枚ずつ生地をカット
(上)型紙 (左下)表面のパーツ (右下)裏面のパーツ
生地の上に型紙をのせて、チャコペンで型どります。
表面と裏面で「裁ち切りCut」の位置が異なります。裏面を型どるときは、点線のところで折って描きましょう。表面の3cm長い部分は、ゴムひもを通すためのパーツになります。
型どれたら、型紙を外し待ち針でとめたあと裁ちばさみで裁断します。
布を2つ折りにして、マチ針で固定し裁断すると、一度に2枚のパーツができあがります。
STEP2:カーブの部分を縫い、縫い代を割っておく
▲カーブの部分を縫い終えた状態
生地の表側同士を合わせ(=中表にして)、マチ針で固定しておきます。
カーブしている部分の端から7mmのところに、チャコペンで弧を描き、なぞるように縫っていきます。
縫い終えたら、縫い代(=7mmの部分)をしっかりと左右に割ります。
アイロンで型をつけるだけでもかまいませんが、縫い目から5mmくらいのところを縫っておくと、立体的なきれいなカーブをキープできます。
▲縫い代を縫ったあとの状態。(上)表から見たとき、(下)裏から見たとき。表面の生地と裏面の生地、それぞれ行います。
STEP3:表面と裏面のパーツを縫い合わせる
表面のパーツは表側を上に、裏面のパーツは表側を下にして重ねます(=中表に重ねる)。
画像のように、上下をそれぞれ、端から7mmのところを縫い、2つのパーツを縫い合わせます。
▲上下を縫ったあとの状態
STEP4:表裏をひっくり返し、際を縫う
縫い合わせると、表面と裏面のあいだに空洞ができます。そこをくぐらせてひっくり返し、表裏を反対にします(=外表の状態になる)。
形を整えたら、布の浮きを抑えるように、上下とも際を縫っておきましょう。
両端に出ている表布だけの部分も、上下を7mm幅で折って縫います。
▲ひっくり返し、端を縫ったあとの状態。(左)肌に触れる面、(右)表に見える面
STEP5:両サイドを縫って、ゴムを通したら完成!
表布の端と、裏布の端を突き合わせにして(=3cmを半分に折る)、同じ幅でさらにもうひと折りしたら、際のところを縫います。両サイド同じことを行います。
ゴム通しやヘアピンなどを使ってゴムを通し、結びます。結び目は布のなかにしまうと見た目もきれいです。
*つくり方の細かいところまでチェックしたい方は、こちらの動画も参考にしてください。
つくり方1 https://youtu.be/e4RFq562q5s
つくり方2 https://youtu.be/fAKpjl6xIeY
無事に完成できましたか? つくったマスクは手洗いでも、ネットに入れて洗濯機でも、一般的な洗い方で大丈夫です。タオルドライなど脱水をきちんと行い、毎回しっかりと乾かしましょう。使い込んでヨレてきたなと思ったら、新しいものにつくり替えるサインです。手づくりマスクのある暮らしを、家族みんなで楽しんでくださいね。