千葉のワーママに学ぶ！仕事と子育て

齋藤恵里さん（ヨガインストラクター・書道家）後編

ライター/松田慶子

経験を生かし起業家ママ支援を開始

ヨガインストラクター兼書道家として活躍する齋藤恵里さんは、もう１つ、ママ向けイベントの開催や子育て情報発信をする団体『ニコ∞mama』（ニコママ）の共同代表という顔も持っています。後編では、『ニコ∞mama』の活動、子育てと仕事の両立、千葉での子育てについてお話いただきました。

齋藤恵里さん

1983年、福島県郡山市生まれ。サッカーやハンドボールなどのスポーツに親しみ、国士舘大学体育学部へ進学。卒業後は大手スポーツクラブに就職。船橋市の店舗に赴任。在職中にヨガに出会い、結婚を機に退職してのちも勉強を続ける。2011年にインストラクターを志し、2014年、IYCハタヨガ指導者資格取得。同年、『Yoga house Ohana』(http://yogahouseohana.com/)を設立。2017年より書道家としても活躍。子育て団体『ニコ∞mama』（https://nikomama88.com/）の共同代表としてベイエリアを中心に活動を展開中。

『ニコ∞mama』（ニコママ）の設立は2017年。会員は船橋、八千代、幕張を中心に約130人。
『ニコ∞mama』が、一般的な育児サークルと一線を画すのは、その規模の大きさに加え、起業家ママ支援を行っている点です。

「私もそうだったのですが、何かの資格を取っても、そこからどう仕事にしていけばいいのか分からないという人は多いものです。そこで起業を志望するママ向けに、SNSでの情報発信の講座や、起業家同士の情報交換の場を提供しています」

企業とメンバーの仲介をすることもあるそうです。
「地元企業さんから“こういうことができる人はいませんか？”とご相談いただくことがあり、希望するママを紹介しています」

人材派遣業ではないのでもちろん無料です。

ママが元気なら家がパワースポットになる

『ニコ∞mama』も、ヨガや書道も、「ママを笑顔にしたい」という思いを込めた取り組みだといいます。では改めて、ママの笑顔はなぜ大切なのでしょうか。

「ママが笑顔だと家族も笑顔になるからです。家がパワースポットになります」

同じように、ママが好きなことに夢中になっていると、子どもも好きなことを見つけて取り組めるようになると、齋藤さんは語ります。

仕事や趣味と家庭をどう両立させていいか分からない、罪悪感を覚える。そんなママは多いもの。でも、本当にやりたいことなら行動に移せば、きっと家族にもいい影響が及ぶ――。数多くの家庭を見てきた齋藤さんは、そうママたちを勇気づけます。

ただし「ママが好きなことを追うには、最初に自分自身と対話することが大切」とも。

「対話して、自分はこうしたいという軸が定まったら、家族や周囲の人に話せるし、助けも求められます。私は実家が遠いので、仕事で家を空けなければいけないときにも母に頼れませんでした。だからママ友に事情を話して、子どもをみてもらいました。自分がどうしたいのか自分自身で分からなければ、周囲の人も応援しようがないし、本当にしたいことならば、きっと協力してくれるはずです」

迷ったときは先輩ママを頼って。千葉なら相談相手が見つかるはず！

齋藤さんにとって千葉の魅力とは？

「津田沼や船橋、幕張などのベイエリアしか分かりませんが、海が近いし大型ショッピングモールもある。少し足を伸ばせば山もあって、遊びに行く場所には事欠きません。子育てをするにはいい環境だと思います。それに、うちの近所は比較的ご高齢の方が多いのですが、“子どもの声を聴くと元気が出る”と、子どもたちのことを見守ってくれていますよ」

街に温かさがある一方で、新しいことに取り組みやすい土地柄とも。

「起業しているママが多いと感じています。書道の活動を始める背中を押してくれた先輩起業家もそうですし、一緒に『ニコ∞mama』の代表を務める相方とも、船橋のママ起業家が主催する交流会で知り合いました。ベイエリアは、女性が1人で行動を起こすことを当たり前と受け止める雰囲気がある。ママも仕事がしやすいのではないでしょうか」

『ニコ∞mama』のような、熱心に活動している団体やサークルがほかにも複数あるとも。ママ友をつくりたい、子連れで行ける居場所が欲しいというママにとっても、住みやすい街といえそうです。

「それでも悩んだり困ったりしたときは、2歩、3歩先を歩く先輩ママに会いに行くのが近道ですよ」と齋藤さん。「アドバイスをもらったり、横のつながりをつくるきっかけをもらったりすることで、解決できることは多いと思います」

私でよければいつでも相談に乗ります、と、大らかな笑顔。こんな先輩ママがいるのも、千葉の良さといえそうです。