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枝豆の長期保存を実現!
千葉の枝豆で作る「豆漬け」のレシピ

発酵につれて変わる風味!枝豆を秋冬も楽しめる加工方法

夏といえばやっぱり「枝豆とビール」という方は多いのではないでしょうか。

夏になると旬を迎えた新鮮な枝豆が、千葉県内のスーパーや八百屋に所狭しと並びますよね。毎年そんな光景を楽しみにしている人も多いはず。

実は千葉県は全国トップクラスの生産量を誇る枝豆名産地で、野田市や松戸市、船橋市、君津市、鴨川市などが主な生産地です。

早いものだと5月下旬から市場に出回り始め、6~7月に旬を迎える枝豆ですが、実は10月も枝豆の旬というのをご存じでしょうか?

さて、今回は枝豆を保存食として加工し、長く楽しめる「豆漬け」の作り方をご紹介します。

オフシーズンにも地物のおいしい枝豆を楽しみたい方におすすめです。

豆漬けとは

豆漬けとは、北海道の道南地方や青森県など津軽地方の郷土料理で、たくさん収穫した枝豆を保存するための保存食です。

茹でた枝豆を塩水に漬けるだけ──というとてもシンプルで簡単な作り方ですが、豆漬けは実は発酵食品でもあります。

原理はドイツの伝統的な漬物である「ザワークラウト」と同じ。枝豆が本来持つ乳酸菌を活性化し、乳酸発酵を促すことで独特の風味を帯びます。もちろん栄養価もアップ。枝豆を長期保存できるだけでなく、発酵食品のメリットも得られる伝統的な料理なんですよ。

枝豆を漬ける際には鷹の爪も一緒に入れるのが定番ですが、これは鷹の爪に含まれる辛み成分「カプサイシン」の殺菌効果を利用し、保存性をいっそう高めるためのもの。

その他、風味を加えるために大葉やミョウガなどの薬味を一緒に漬けるケースもあります。お好みで自由なアレンジを楽しんでみてください。

今回は、鷹の爪のほかに昆布を一緒に漬けて、うま味をアップさせたレシピをご紹介します。

おいしい枝豆の選び方

豆漬けを作る際は、できるだけ新鮮な枝豆を使いましょう。古くなった枝豆は雑菌が繁殖しやすかったりカビが生えやすかったりするためです。せっかく漬けた枝豆をむだにしないためにも、新鮮な枝豆を見極めて購入してくださいね。

以下のような枝豆を選べば間違いありませんよ。

  • うぶ毛が濃いもの
  • しっかりくびれているもの
  • できるだけ枝付きのもの
  • 枝と枝の間隔が狭いもの
  • 枝に豆が密集しているもの
  • 鮮やかな緑色で発色がいいもの

材料

豆漬けに使用する材料は次の通りです。

  • 枝豆
  • 鷹の爪
  • 昆布

塩の量は以下を参考に、発酵させたい期間に合わせて調整してください。

【3日~1週間ほど発酵させたい場合】
枝豆に対し3%の塩を使う。

【2ヶ月ほど発酵させたい場合】
枝豆に対し8%の塩を使う。

【半年ほど発酵させたい場合】
枝豆に対し10%の塩を使う。

【1年~それ以上発酵させたい場合】
枝豆に対し12%の塩を使う。

また、今回は昆布を使用しましたが、お好みで大葉やミョウガなどでアレンジしてもOK。もちろん何も使わず、枝豆と塩と鷹の爪だけで作るシンプルかつ王道なレシピで挑戦してみてもいいですよ。

豆漬け作り方

それでは豆漬けを作っていきましょう。

作り方はとてもシンプルですが、長ければ数年間も保存できるので、枝豆を年中楽しみたい方や大量に収穫した枝豆を持て余している方はぜひお試しください。

塩揉みする

まずは枝豆を塩揉みして、うぶ毛や汚れなどを落としましょう。

塩揉み用の塩は分量外です。枝豆全体に行き渡るくらいの量をお使いください。しっかりと力を入れて揉みこむのがおいしく仕上げるポイントです。

洗い流す

流水で塩や汚れをしっかりと洗い流しましょう。この後に枝豆を茹でるので、水気を拭き取る必要はありませんよ。

枝豆を茹でる

鍋に枝豆がひたひたに収まるくらいの水を入れて沸かします。沸騰したら枝豆を入れて7分茹でましょう。枝豆が茹で上がったらザルにとって冷まします。

枝豆を漬ける

枝豆の粗熱が取れたら、チャック付きの保存袋に鷹の爪、昆布と一緒に入れ、枝豆全体が漬かるくらいの水に塩を溶かしたものを入れてチャックしましょう。チャックする際、できるだけ空気を抜くのがポイントです。

また、鷹の爪は丸ごと入れてもいいですが、縦半分にカットして種を取り除いて使うと、より高い殺菌効果に期待できます。

完成

袋に入れたら後は発酵させて完成です。

発酵期間が短いと、フレッシュな枝豆の食感を楽しめる爽やかな仕上がりに。発酵期間が長くなればなるほど枝豆が柔らかくなっていき、乳酸発酵による酸味が増していきます。

また、発酵が進むにつれて徐々に変色が進み、鮮やかな緑色が色褪せていきます。もちろん変色しても問題ありませんので、味の変化と併せ見た目の変化も楽しんでくださいね。

ただし、酸味がかったにおいではなく、納豆のようなにおいや腐敗臭、アンモニアのような刺激臭を感じる場合は、乳酸発酵がうまくいかず腐敗している可能性があります。その場合は残念ですが廃棄してください。

腐敗の主な原因は、加工時の雑菌の混入です。清潔な手、清潔な道具、清潔な環境で仕込むようにしてくださいね。

豆漬けを作って一年を通して枝豆を楽しもう!

旬を過ぎると市場から姿を消してしまう新鮮な枝豆。

枝豆好きであれば、できることなら一年を通して楽しみたいところですよね。

その願いを叶えてくれるのが「豆漬け」です。

今回は、北海道は道南地方、青森県の津軽地方に伝わる「豆漬け」の作り方をご紹介しました。

たくさん収穫した枝豆の保存にも最適ですから、枝豆好きな方はぜひお試しください。

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