戸建てで楽しむ趣味ライフ
「石花」は石遊び。
だからやりたいように楽しんでもらえれば十分です。
でも、いくらやっても立てられないというのも悔しいもの。
そこで、基本の立て方をお教えします。
今回は素焼きの小さな鉢を使用します。土台に向く石がなくても、鉢の中でいくつかの石を組み合わせることで、動かない土台をつくり出すことができます。鉢の中でカチッと決まるよう、石を選んでいきましょう。
上に乗せる石を選んだら、その石全体をよく眺めます。ツルンとした箇所は立ちにくいので、くぼみや抵抗の大きそうな箇所を見つけて、そこを接点としてバランスを探っていきます。
なるべく、土台と上に立たせる石の接点が小さいほうがきれいな「石花」になります。上の石が傾く方向を手のひらで感じながら、その反対側に重心を少しずつ移動させていくようにして、バランスのとれるポイント(焦点)を探します。
Point
小さな手の動き、呼吸、脚からの振動などにも左右されます。石を立てるときは、肘をついて腕や手を安定させましょう。
上の石を少しずつ調整していくと、あるところで石を感じなくなります。そう、それが石が自立したとき。そうっと手を離します。次に肘を慎重に浮かせます。上に乗せる石が大きいと一層カッコいい石花になります。
Point
家族でやっていると、完成した瞬間に誰かが動いて倒れてしまうなんとことはしょっちゅう。それはもう「石花あるある」だと思って、「あ〜、ざんねん」とみんなで笑いましょう。でも、そんなときのために、スマホや飲み物は同じテーブルに置いておかないことが大切です。
土台を安定させたら、トップに置きたい石を選びます。二段目の石は、トップの石をきれいに見せるためのつなぎの役割を果たします。
今回は二段目に丸みを帯びた小さな石を選びました。全体のくびれをつくる部分なので、一般的に小さなほうが見栄えがよくなります(ただ、決まりではなく、手元の石に限りもあるので、この通りではなくても大丈夫)。ここで大事なことは、この二段目の石にトップの石の重さがかかるということです。トップの石の重さを考え、それに相当する力で二段目の石を上から指で押してみます。そのときに二段目の石が動かなければ、そこが狙い目のポジションです。
実は、三段組の「石花」を立てる際は、二段を立ててからその上にもう一つ立てるという考え方ではなく、最初から三段を立てる意識で石を選びます。二段目と三段目を同時に調整しながら、バランスのとれるポイントを探るのです。
「石花」は石選びから個性が出ます。それがまた家族のコミュニケーションを生んで、楽しくなります。三段組が完成したら、家族みんなで鑑賞しましょう。