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平屋のメリット5選&デメリット3選|成功ポイントと住宅事例も紹介

2020.12.14 (月)

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もともと日本の住宅において主流であった平屋は、核家族化や高齢化が進む近年において、評価が見直されつつあります。
今後何十年と安心して住み続けられる家づくりを考えている方は、平屋を選択肢に入れることもおすすめです。

特に、郊外の住宅の購入を考えている方にとって、平屋は大きな魅力があります。
そこで今回は、平屋に住むメリット・デメリットや、建てる際に注意すべきポイント、さらに実際の平屋住宅の事例を紹介します。

目次

  1. そもそも「平屋」とは
    1. 平屋住宅の相場や予算感
  2. 平屋に住むメリット5選
    1. 自由度が高い
    2. 構造が安定しやすい
    3. バリアフリーが実現できる
    4. 修繕費用が抑えられる
    5. コミュニケーションが取りやすくなる
  3. 平屋のデメリット3選
    1. 広大な敷地が必要となる
    2. 防犯面は注意が必要となる
    3. 日当たりが確保しづらくなる
  4. 平屋住宅で失敗しないためのポイント
  5. おしゃれな平屋住宅の事例を3つ紹介!
  • まとめ

1.そもそも「平屋」とは

平屋とは、1階建ての住宅を指す言葉で、「平屋住宅」や「平屋建て」とも呼ばれます。
階段がないため身体的な負担が少なく、高齢者でも無理なく住むことができます。

最近では、高齢者だけでなく若い人が平屋を希望する例も増えています。
生活動線がフラットになる平屋は、高齢になっても動きやすく、将来へ備えた住居として魅力的です。

さらに、開口部が広く採光を大きくとれる点や、ワンフロアで家事がしやすい点など、平屋には多層階住宅にないメリットが多くあります。
近年では個性的でおしゃれな平屋も数多く販売されており、外観を重視する方にとってもおすすめできる住宅です。

1-1.平屋住宅の相場や予算感

平屋住宅は、2階建て住宅と比べて相場や予算感が高くなる傾向にあります。

前述のとおり、平屋は広い敷地面積が必要となるため、土地と建物を合わせたコストがかさみます。

また、延べ面積が同じ場合で比較しても、建物の主たる構成部分である基礎の面積が大きいことや、屋根の瓦を敷く面積が増えることなどによって、さらにコストがかさむ可能性もあります。

上記のことから、平屋は2階建て住宅と比べてコストがかかりやすいことが特徴です。
しかし2階建て住宅の場合、上下階それぞれにトイレなどの水回り施設が必要となりますが、平屋住宅はこのような水回り施設をワンフロアに集約できるというメリットもあります。

人によって、土地の面積やどのような家をつくるかは大きく異なるため、結局はケースバイケースと言えるでしょう。

とは言え、平屋住宅は2階建て住宅と比べても大幅なコストアップがなく、メンテナンスの容易さと、家の中における負担が軽いという利便性が、お金には表れないメリットと言えます。


2.平屋に住むメリット5選

近年において平屋の人気が高まっている理由は、平屋に住むことで得られるメリットが多くあるためです。

住まいの役割は、ただくつろぐためだけではありません。
食事や入浴など、生活に欠かせない営みを行う場でもあります。
さらに近年では、家の中で仕事や勉強などの作業を行うケースも多くあるでしょう。
生活環境を高めることは、家庭や仕事に良い影響を与えると言っても過言ではありません。

ここからは、平屋に住む代表的なメリット5つを詳しく紹介します。

2-1.自由度が高い

平屋は上部に居住スペースが存在しないため、荷重を支える柱の数が少なく済みます。
柱の数が少なければ間取りの自由度が高くなり、理想通りの住宅を実現しやすくなるでしょう。
大広間など大きな空間を持つ部屋も作りやすいため、多人数が集まる場としても最適と言えます。

また新築注文住宅の平屋であれば、天井のバリエーションも非常に豊かです。
屋根の傾斜を活かす勾配天井や、構造の梁を見せるおしゃれなデザインなど自由自在に設定できます。
屋根裏収納やロフトなど、上部のスペースが必要な設計も可能です。

2-2.構造が安定しやすい

日本では台風や地震の被害が多いため、住宅も災害に耐えられる建物を設計する必要があります。
災害時により安心できる住宅を求めている方にとって、構造が安定しやすい平屋は最適な住宅です。

家は縦に長くなるほど、台風の風や地震の揺れの影響を受けやすくなります。
昔ながらの平屋は、耐震性が高い家の形と言えるでしょう。

さらに平屋は構造的に安定しているため、庇(ひさし)を大きくとれます。
大きな庇(ひさし)は、窓を開けても雨が室内に入りにくい利点があります。
大きな屋根にはソーラーパネルも設置できるため、環境に優しい住宅を実現することが可能です。

2-3.バリアフリーが実現できる

最適な住宅構造は、住む人の年齢によって変化します。
若い時には魅力を感じていた多層階住宅も、高齢になると階段の上り下りが辛くなるでしょう。

その点、平屋はバリアフリー住宅として最適な構造です。
上下の移動がないフラットな動線は、移動に要する労力を格段に抑えられます。
段差をなくすことで、高齢者でもスムーズに歩けるでしょう。

さらに、フラットな動線は掃除や洗濯がしやすく、若い夫婦にもメリットがあります。
自由度の高い間取り計画と組み合わせることで、効率の良い家事動線の住宅建設が可能です。

2-4.修繕費用が抑えられる

住居にかかる費用は、購入時だけとは限りません。
修理やメンテナンス、さらにリフォームなどさまざまな場面で修繕費用が必要となります。

平屋は多層階住宅と比較して、維持にかかるランニングコストを抑制することが可能です。
例えば、多層階住宅で上階にトイレや浴室を設置した場合、排水管のつまりや水漏れにより、下の階にもダメージを与える可能性があります。
一方で、平屋は1階しかないため、他階へダメージを与えることがなく、該当の場所の修繕だけで済みます。

さらに平屋は、外壁の塗装や屋根の修繕を行う際も大掛かりな足場を組む必要がありません。将来の住宅リフォーム費用も、大幅に抑えられるでしょう。

2-5.コミュニケーションが取りやすくなる

家族で暮らす住居は大切なコミュニケーションの場でもあります。
常にお互いの様子を確認することで、家族の繋がりを意識できるでしょう。

平屋はワンフロアとなるため、生活する中で自然に家族同士の顔を見合わせる機会が増えます。
玄関から個室へ向かう際にリビングを通る設計であれば、プライバシーを確保しつつ、いつでも声を掛けられるという安心感もあります。

多層階住宅では玄関と階段が繋がっていると、子どもが帰宅後すぐに自分の部屋に直行できるため、コミュニケーションの機会が少なくなる傾向にあります。
常に家族との繋がりを感じていたい方にとって、平屋はメリットを強く感じられるでしょう。


3.平屋のデメリット3選

身体への負担やランニングコストの軽減、さらにコミュニケーション面など多方面でメリットの多い平屋ですが、当然デメリットもいくつか存在します。

平屋の購入を考えている方は、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが重要です。
デメリットを予め知っておけば事前に対策できるため、失敗の可能性を最大限まで抑えることができるでしょう。

ここからは、平屋の主なデメリットを3つ紹介します。
メリット・デメリットを考慮したうえで、どの住宅が適切なのかを判断しましょう。

3-1.広大な敷地が必要となる

平屋住宅は、すべての部屋を1階に作ります。
子ども部屋・和室・書斎など希望の部屋が多ければ多いほど、広大な敷地が必要となるでしょう。

田舎の土地がある地域であれば広大な敷地を確保しやすいものの、都会では必要な敷地を確保することが困難なケースも多くあります。

さらに土地は各市町村によって、敷地面積のうち建築面積の割合を表す建ぺい率が設定されています。建築プランを立てる際は、建ぺい率に考慮する必要があることを必ず覚えておきましょう。

建ぺい率についてより詳しく知りたいという方は、以下の記事を参考にしてください。

3-2.防犯面は注意が必要となる

敷地面積が広ければ、監視の目が届きにくいデメリットがあるでしょう。
平屋は1階部分に部屋が集約されるため、空き巣が狙う出入り口も多くなります。
そのため、多層階住宅と比較して、特に防犯面で注意が必要
です。

大きな窓は空き巣にとって壊しやすいため、二重ガラスや窓フィルムが有効的です。
さらに、人感センサーや防犯カメラの設置も防犯に役立ちます。
また、敷地に砂利を設置するアイデアも、防犯と景観の両方に効果的です。

3-3.日当たりが確保しづらくなる

平屋は敷地面積が広くなると、中心部に日が当たらない場所が出てくる可能性もあります。
部屋の場所によっては日当たりを確保しづらく、採光には工夫が必要です。

採光面を増やすためには、下記のような工夫を行いましょう。

  • 間取りをコの字型や口の字型にして中庭を設ける
  • 天窓を設置する

しかし、上記のような方法は建築費が高くなりやすいため、コスト面との兼ね合いが困難となる可能性もあります。

また、比較的コストが安いアイデアとして、北側にも窓を設置する方法もあります。
採光を広くとることで、日当たりを確保できるスペースを増やせます。
さらに窓を増やすことで、採光面が増えるだけでなく、家全体の風通しも良くなるでしょう。


4.平屋住宅で失敗しないためのポイント

平屋住宅で失敗しないためには、建築する敷地の選定が重要です。

周辺に高層マンションや店舗が多い地域は平屋住宅には適さないでしょう。
他に、敷地が必要以上に広くなれば庭の植栽の管理や固定資産税などの税金の負担も多くなるため、生活に不便がない程度の郊外で、適切な面積の土地を選ぶことも重要です。

また家族といえども、プライバシーや個々の考えを重視する場合や、生活の時間帯が大きく違う場合には、動線を上手に分ける必要があります。

現在は建築技術が発達しているため、平屋住宅の建築後に2階建て住宅に増築することは可能ですが、多額のコストがかかってしまいます。
平屋住宅に限らずどの住宅においても、家族のライフスタイルや考え方と、家のサイズや構造がマッチしているかどうかを、十分に検討する必要があることを覚えておきましょう。


5.おしゃれな平屋住宅の事例を3つ紹介!

①中2階建の平屋住宅/太平洋を見渡すロケーション抜群の住まい

平屋にした場合、日当たりや風通しをどのように確保するかは大きな問題となります。
しかし、中二階の平屋住宅の場合、南側の階の高さを高くすることで問題を解決できます。

そして日当たりはもちろんのこと、窓を上部に付ければ空気の流れも確保することができます。

ただし、隣接する建物がある場合、すりガラスを採用するなど「プライバシーに対する配慮」をしなければ、2階から丸見えになってしまう可能性があります。

それでも天井まで抜ける開放感を屋内で味わえるのは、このデザインの特徴だと言えます。

施工事例「中2階建の平屋住宅/太平洋を見渡すロケーション抜群の住まい」ページ https://worldhouse.koori.jp/gallery/details_32.html

②間仕切りの少ない可変的な空間/ゆったりと暮らすための平屋

平屋住宅は、2階部分を支える柱が必要ないため、空間を広く取り間仕切りを少なくすることができます。

2006年に発売された『頭のよい子が育つ家』(著/四十万靖・渡邊朗子/日経BP社)という書籍で紹介された「成績のよい子は勉強部屋ではなくて食卓で勉強していた」という調査報告の影響もあり、現在は細かいスペースで区切って子ども部屋をつくるよりも、多様性のある広いスペースを確保することが主流となっています。

そういう意味でも平家住宅は、可変的な間取りを実現しやすく、知育に適していると言えます。

またすっきりした間取りに合わせて、家具や設備をシンプルにまとめることで、落ち着いたおしゃれな空間を演出することが可能です。

施工事例「間仕切りの少ない可変的な空間/ゆったりと暮らすための平屋」ページ https://worldhouse.koori.jp/gallery/details_10.html

③スロープやバリアフリーのフラットな住宅/アイデア満載の提案力、そして確実に実現できる確かな腕が魅力

平屋住宅は、バリアフリー化も実現可能です。
小さいお子さんがいる家庭はもちろん、高齢の家族がいる場合やけがや病気などで体が不自由になった場合も平屋住宅なら安心です。
室内のバリアフリーに加えて、屋外に出やすいスロープなどが設置されている平屋住宅は、これからの日本の住宅で主流となっていくでしょう。

移動に負担を感じさせないことで、行動的になり、気分も前向きになるなど、家の間取りや設備が人間の精神に大きく影響を与えます。

また、屋外にアクセスしやすい構造にすることで、屋外の景色もより広く見えやすくなります。
庭の植木など、周囲の自然や季節による移り変わりを感じることもできるでしょう。

施工事例「スロープやバリアフリーのフラットな住宅/アイデア満載の提案力、そして確実に実現できる確かな腕が魅力」ページ   https://worldhouse.koori.jp/gallery/details_21.html


まとめ

ここまで、平屋の特徴や失敗しないためのポイントについて解説しました。

バリアフリーやコンパクトな生活スタイルを考える方と相性の良い平屋は、多層階住宅と異なる特徴が多いため、事前にメリットとデメリットをきちんと理解することが大切です。

また、平屋は家族間の距離が近く、コミュニケーションを取りやすい点も魅力的です。 さらに最近では平屋のデザイン住宅も増えており、選択肢が広がっています。これからの時代に適した平屋住宅の価値は、今後ますます高まっていくでしょう。


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